2017年2月22日水曜日

カイロプラクティックにかかる

このところ右股関節と両肩が不調。

右股関節の違和感(ときどき痛みも)は、去年経験した左股関節のインピンジメントのときと同じ感じ。その時は、かかりつけ医にまずかかり、そのあと理学療法士のところに5-6回通った。

今回は、行ける範囲で、友人のパーソナルトレーナーのところに行っている。1時間かけていろいろな運動を習う。運動の種類自体は、インターネットにも本にもたくさん書いてあるわけだが、「いま」の子芋のコンディションに対して、どの運動をどのくらいやるか、という目安をアドバイスしてもらうと、とてもよい。あと、多少関節の調整も図ってくれる。ただちょっと遠い。

近所の人が以前勧めてくれたカイロプラクターのことを思い出し、思い切って行ってみることにした。むかーし昔、子芋が交換留学生だったとき、ホスト父さんがカイロプラクターだったので、カイロプラクティックは経験したことがある。

オフィスに行ってみると、壁にはキルトや刺繍の作品がいっぱい飾ってあって、ホスト父さんの昔のオフィスと雰囲気が似ている。(カイロプラクターはみんな手芸が得意?)

問診票書いて、そのあと少しヒストリーを取ってもらって、早速診察&アジャストメント。あっという間に肩は楽になった。股関節のほうは大きな問題は現時点ではないとのこと。

医療関係者のよしみだ、とか言って、ウェブサイトにあった初診割引よりもさらに割り引いたお金しか受け取らず。次はいつ来るのがお勧めですか、と聞いたら、「まぁ、1か月は大丈夫でしょう。」とのこと。

控えめというか、もうからなそうなドクターであるが、アジャストメントの効果は絶大だし、オフィスも簡素かつ快適だったので、また不調を感じたら、ためらわずに行こうと思う。予約がとてもとりやすいのと、家からとても近いのもよい。パーソナルトレイナーと合わせて、心強いプロだ。

2017年2月20日月曜日

苦痛な採血、快適な採血

以下は、医療場面での患者さんとのコミュニケーションの参考になるビデオ。7分33秒ごろからの、採血の例がとても面白い。事務的で、通り一辺倒で、不安や苦痛をあおるやり方と、うまいことリラックスするような話をしながらあっという間に、かつ快適に(?)やるやり方の対比が見事。

http://ed.ted.com/on/faSfHvFZ

スピーカーのFred Leeさんは、"If Disney ran your hospital : 9 1/2 things you would do differently" (もしディズニーが病院を運営したらどうなるか)という本を書いているようで、ピッツバーグの図書館にも入っているようだ。そのうち読んでみたい。

2017年2月18日土曜日

ミニチュア・ピッツバーグ

ピッツバーグには、Phipps Conservatory というとてもよい植物園がある。美術館のように常設展と特別展があって、特別展の部分が季節ごとにがらりと変わる。今は、蘭と盆栽が特別展コーナーにある。金曜日は夜10時までやっている。(12月などは連日夜10時まで)

今回一番良かったのは、ピッツバーグ市制200周年を記念した、ミニチュア・ピッツバーグの展示。写真では十分面白さが伝わらないので、お近くの方は、ぜひ足を運ばれることをお勧めする。ご覧のとおり、三角州の先端にある噴水や、駅の建物や、ちょっとこの写真では見にくいけどピッツバーグ大学のCathedral of Learningもある。極めつけは、ケーブルカー(この写真には写ってない)。ケーブルカーも、この写真に移っている汽車(ちょうど手前の橋を渡っているところ)も、動くのだ。

2017年2月15日水曜日

Nexplanonの抜去に必要なエモーショナルサポート

子芋が現在勤めているクリニックは、インプラント(皮下埋め込み)避妊薬Nexplanonや子宮内避妊薬(IUD・IUS)の実施率がとても高いところであるが、スタッフの数も多いので、スタッフ一人当たりの実施数は、多いような、少ないような、である。

そんなわけで、これまでの通算(過去の職場も含めて)実施数でいうと、子芋の経験数はとても多い部類に入るので、誰かがちょっと難しいケースに遭遇すると、「子芋、ちょっときてちょ。」ということになる。

典型的なお呼び出し例は、Nexplanonのremoval (抜去)を試みているときに、なかなか先端部分まで到達せず、スタッフが気持ち的に不安になってきた、という場面。

実際のところ、Nexplanonは、入れるのはものすごく簡単(アプリケーターの針を差し込んでからNexplanon挿入完了まで、どんなにゆっくりやっても30秒くらい)だが、抜去には多少の粘り強さと分単位の時間がかかることが珍しくない。特に、やや深く入っている場合には、すごく長くかかっているように体感的に感じられる。

皮膚下にはっきりとNexplanonが触れられないほど深く入っている場合は、いさぎよくあきらめて、超音波下での抜去ができるところにリファーしたほうがよろしい。

でもほとんどの場合は、問題なく触れることはできて、それでも先端部分をつかまえるにつかまえられない、というとき。局所麻酔薬リドカインを注入して皮膚がむくんでしまうし、Nexplanonは動くし。特に、最近トレーニングを受けたばかりの人ほど不安になってしまって、むしろ普通である。(模型での練習は本当に簡単だから。)

選手交代、で子芋が代わってやると、案外簡単に先端がつかまえられるものだが、それは、子芋の技術というよりは、これは絶対にできるはずだ、という信念。それと、Nexplanonの固定(近位側の先端部分を強く押し下げて、なるべく遠位側の先端を皮膚の表面に浮かび上がらせるようにする。シーソーのように。)している手を動かさないのがコツ。

次もし誰かに呼ばれたら、あえて選手交代しないで、Nexplanonを固定する役に徹してみようと思う。そのほうが、本当の意味で、そのスタッフのサポートになると思うし、「できた」という達成感が次回への糧にもなると思うから。子芋がお手柄を奪ってしまっては、意味がない。

それから、処置を始める前に、患者さんに、これは挿入した時と比べて格段に時間がかかるけれど、それが普通だから、驚かないでくださいね、と前もって言っておくとよい。患者さんが心の準備ができるだけでなく、自分の気持ちを落ち着かせるのにも効果がある気がする。

それから、まだNexplanonの処置に慣れていないスタッフがしがちなことは、Nexplanon抜去のために遠位側の先端に切開(3-4㎜)をするときに、Nexplanonに垂直に切開をいれてしまうこと。これは、添付文書どおり、Nexplanon と並行の方向に入れたほうが格段にやりやすい。Nexplanon抜去の経験があるスタッフでも、しばらくやっていないと、ふと垂直方向に切開してしまって、思いがけず苦労することがあるので注意。

さいごに、この記事では 挿入(insertion)と書いたが、患者さんとの会話のなかでは、この言葉は避けて、placement というようにしている。IUDの場合も、IUD insertion とは言わず、IUD placement と言ったほうが、ギョーカイ用語ぽくなくて、よいと思う。

2017年2月14日火曜日

論文投稿までの長い、なっがーい道のり

2014年の秋にプロポーザルを出して、それが2015年の春に通って、
2015年の秋にやっとプロジェクトを実施して、
2016年の春に報告書をだして、
2016年の秋に一部を学会でポスター発表をして、そのあと論文の下書きを書いて、
2017年の今、やっとその原稿が最終段階に入ってきた。
この前、提出するとき用のカバーレターを書いた。

リサーチ・チームのみんなには本当に頭が上がらない。
学校のテストとか、12月、1月の緊急帰国とかで、その都度中断しながらも、ここまでなんとか這いつくばってきたので、なんとしてもがんばる。



2017年2月13日月曜日

フォローアップで感じる手ごたえ

職場が変わると、当然だが、一日中お会いする患者さん全員が自分にとって初めての方たち。これはとても大変。

最近やっと、昨秋に診た患者さんの再診が少しずつ入るようになってきた。

まず、患者さんがまた子芋に予約を取ってくれたことがうれしい。(もし二度と子芋なんか見たくもない場合は、別の人、別のクリニックに予約を取っただろうから)

それから、前回の診察後の経過を聞けることがうれしい。特に、症状が改善したなどのよいニュースがあるとき。

若いティーン(10-14歳くらいのティーン)の心をつかむのにはまだまだ苦手意識があるが、ちょっとずつ慣れてきたかな。

2017年2月12日日曜日

空港送迎のコツ

雑誌で見たこと。なるほどと思ったので、メモ。

朝早くに車で空港に送ってもらう場合、あえて出発ロビーではなく、到着ロビーの前で降ろしてもらうべし。早朝に着く飛行機は少ないので、到着ロビーは閑散としている。

反対に、夜空港に迎えに来てもらう場合、あえて到着ロビーではなく、出発ロビーのほうに迎えに来てもらうとよし。夜遅い時間に出発する飛行機は少ないので、出発ロビーのほうがすいている。

ピッツバーグから日本に向かうとき、朝5-6時に空港に向かって、帰りは夜8-12時ごろとなるパターンが多い。次回試してみよう。


2017年2月11日土曜日

新しい恋人、母さん

子芋の両親にとって、従来、電話はあくまで要件を伝えるためのデバイスであって、おしゃべりをするデバイスではなかった。

なので、子芋が週末に電話なりSkypeなりしても、あまりたくさん語らなかった。というか、「子芋が電話してきた」という事実が彼らにとって一番重要なことのようで、今週どうだったとか、今何に凝っているかとか、詳しいことにはあまり興味がなさそうであった。

子芋としては、両親の近況をもっと知りたかったので、Open-ended questions をさかんに投げかかたんだが、最小限の答えだけが返ってくることも少なくなかった。子芋としては残念だったが、別に両親は子芋を困らせようとしているわけでもない、ということもわかるので、まぁ、しゃぁないか、と思っていた。

父が急に病気になって、そこからあっという間に水頭症まで行ってしまい、緊急手術から回復した後も話ができなくなってしまって、かれこれ3か月。

その間に、以前ならiPadは父におまかせ~状態だった母も、FaceTimeやHangoutが使えるようになった。今では、ほぼ毎朝毎晩話している。前は、こちらが盛んにかける、というパターンがだったが、最近は母のほうからかかってくるようになったのがうれしい。日々の出来事・感想・気持ちをシェアして、母のことが今までよりもっとわかるようになったのもうれしい。新しい恋人みたい。

妹と母、子芋と妹も頻繁に話している。妹は父に似て、とても楽しい人なので、本当に癒される。顔見て話せるのは本当に幸せだ。遠距離夫婦時代もそうだったが、Skype、FaceTime、Hangoutなどのインターネットベースのサービスに感謝感謝の毎日だ。

別に海を越えての距離でなくとも、病院に入院中の人と家族・恋人・友人には同じように「会えない、話せない辛さ」があるわけなので、病院内のWiFiはぜひ普通の設備として備えてほしいなと思う。

2017年2月10日金曜日

auraを伴う片頭痛もちの患者さんが混合ピルを使っているときの話の持っていき方

aura (視野がゆがんだり、キラキラ光るものが見えたりなどの前兆症状)を伴う片頭痛(偏頭痛)の既往のある患者さんがエストロジェン・プロジェスティン混合の経口避妊薬を使うことの問題点を以前に何度か書いた。

http://koimokko.blogspot.com/2009/08/blog-post_13.html
http://koimokko.blogspot.com/2009/09/aura.html
http://koimokko.blogspot.com/2014/10/blog-post_6.html

こういう事実は知っていても、患者さんに話をどう持っていくかで、吉とも凶とも分かれるので注意。今日はコツを示したい。

典型的な例:
大学生。auraを伴う片頭痛もち。これまでの医療機関は、どこかの大学キャンパスのクリニックもしくは出身地のドクター。PCOS(polycystic ovarian syndrome)があったりして、メトフォルミンとスピロノラクトン服用していたりする場合も。もともと混合ピルを始めた理由は、単純に避妊薬としてだったり、にきびを改善したいから、とか、PCOSの治療の一環として、などなど。片頭痛の予防としてつかっているトパマックス(一般名topiramate)のおかげで片頭痛が最近はめったにない、と満足気。

子芋、これらヒストリーを取りながら、とても驚く、があえてそれを患者さんにはすぐ言わない。(コツその1)

驚きの内容は ①auraを伴う片頭痛もちであるにもかかわらず、混合ピル(禁忌!)が処方されている。しかも、②トパマックスは混合ピルの効果を下げるということを患者さんは前医から聞いていない。

初診だったり、初めてのパップスメア(子宮頸がん検査のための細胞診)が控えていたりすると患者さんも緊張しているので、くつろげるようにおしゃべり(大学の様子を聞くなど)しながらSocial Historyを取っていき、続いてパップスメアを含むフィジカルイグザムを速やかに行う。

そして患者さんが服を着てから (コツその2)

  • auraのある片頭痛もちの人が混合ピルを使うことで脳卒中のリスクが増すことの危険
  • トパマックスが混合ピルの効果を下げてしまうという問題

について「心配だ」と述べる。
決して前医を悪く言うようなことは言わない。(コツその3)

より避妊効果が高く、使い忘れることもなく、片頭痛ともトパマックスとの相性も悪くない方法として、IUD・IUS、インプラントの話を持っていく。プロジェスティン単剤のピルについてもさらっとはいうが、避妊薬としての効果は劣るので、お勧め度は低い、と話す。Depo Provera(プロジェスティン注射薬)も安全に使えるが、にきびに関してはむしろ悪くしてしまうかもしれない(そうとは限らないが)、と話す。

話に患者さんがぐぐっと乗ってきて、じゃ、〇〇に変えたい、などという声が聞けたら、それについて詳しく話していくし、もっとよく調べてからにしたい、ということであれば、Bedsider.org や YoungWomensHealth.org を勧める。あるいは、とりあえず今すぐ使える方法として、Depo Proveraなりプロジェスティン単剤のピルを今日初めて、IUD/IUSやインプラントへの気持ちが固まり次第、そちらにすぐ移行する、という段階的な方法もとれる。

コツ1を無視して、その場ですぐ混合ピルの問題点を言い始めてしまうと、患者さんがショックのあまり、その後の会話も診察もできなくなってしまう可能性がある。

コツ2を無視して、そのまま込み入った会話を続けるのはとても間が悪い。

コツ3に関しては、ネガティブコメントをするかわりに、それぞれの医療者はそれぞれいろんな考え方がある、と前医を立てる。そのうえでなぜ子芋は違う考えに至ったのかを淡々と述べると、通じる患者さんには通じる。特に、本来健康をサポートするべきはずのピルが、万一、若くて健康なあなたに脳卒中を起こすようなことがあっては、子芋は悔やみきれない、と心配を示すと、多くの人は納得する。

もし納得していただけない場合、残念ながら子芋は混合ピルの処方箋を書くことはできない、と謝る。面倒だけども、患者さんは前医のところに戻るか、他に混合ピルの処方箋を切ることをいとわない医療者を見つけないといけない。それまでの間、プロジェスティン単剤ピルやDepo Proveraで間をつなぐことはもちろん勧める。

2017年2月9日木曜日

ミーティングと勉強会の頻度について

NPとして3つの組織で働いてきたが、それぞれにミーティングや勉強会に対する取り組み方が非常に違う。

組織の性質も、規模も全然違うので、比べるのも無理があるが、子芋にとっては、定期的なミーティングの場、勉強会の場があるほうが満足度が高い。


2017年2月8日水曜日

「病院のつれない対応」(1/23)へのコメントへのコメント

ベルカンポさん、はじめまして。「病院のつれない対応」へのコメントありがとうございました。

子芋のブログを度々読んでくださっているとのこと、ありがとうございます。実はここ数日、ペンネームを「子芋」から「やるき なし子」に変えようか、というくらいの疲労感がありましたので、とても励みになります。

頂いたコメントに関連して思ったことを書きます。

飛行機に乗ると、非常時の対応について客室乗務員から説明がありますが、
自分の隣に手助けの必要な人(たとえば子ども)が座っていたとしても、
酸素マスクが天井から降りてきたら、まず自分の酸素マスクを装着して、
それから他の人の介助をするように、って言われます。

医療機関ははどこも、たとえスタッフがそろっていても(欠員がなくても)常に大忙しで、厳しい環境であります。そこに、リスペクト、愛情、関心、信頼、といった「酸素マスク」があると、スタッフはますます張り切って100%以上の力を発揮できちゃうように思います。

逆に、最初にスタッフに酸素マスクがないと、極端な話、助かるべき他の命も助からなくなるかとおもいます。

先日1/23の記事は、主に患者の家族の視点での不満をつらつら書きましたが、同時に、自分が医療関係者であるがために、どうしてそういう対応になってしまっているかの裏事情も分かる面があります。(それゆえになおさらもどかしい。)

ベルカンポさんはじめ病院の運営に力を及ぼせる方々には、ぜひスタッフへの「酸素マスク」をぜひ抜かりなくお願いしたいなと思います。

そのうえで接遇教育が伴うと、鬼に金棒だと思います。

反対に、組織がスタッフを大事にする土台なしに、接遇教育だけがくると、すでに疲弊している上にこれ以上頑張れというんか!という反発やバーンアウトをも招きかねない(少なくとも子芋はスネル)、リスクがあるようにおもいます。

2017年2月5日日曜日

挫折、転じてエモーショナル・インテリジェンス

仕事に行ったり、家で洗濯・料理・掃除したりはできているのだけど、アカデミックなペーパーを読んだり、それを踏まえて何かを書いたり、というアタマは、残念ながら今の子芋に欠けている。日本から戻って1週間になるので、もう時差ボケは終わっているのだが、疲労感が抜けきらない。

今週から春学期が始まったのだが、最初の宿題をやるにも集中力がまるで続かなくて、この分だとこの先14週間を乗り切るのはとうてい無理だ、と判断し、今学期は休学する手続きをした。明日までだと授業料が返還される。だけど在籍しつづけるために、600ドルか700ドルの手数料がとられる。(あぁ、ビジネス。)

この決断をするにあたり、この週末はずっと悶々としていて、メンターにも電話して、いっぱい泣いた。前学期、転職したということもあって、2科目を1科目に減らして、大好きなコーラスも止めていたので、今学期1科目をゼロにまで落とすのは、挫折感が大きかったのだ。だけど、メンターは、これは挫折じゃなくて、エモーショナル・インテリジェンスだよ、と言った。人生の中でいつYesと言い、いつNoと言うかが判断できることが大事なんだと。

むむむむむ、まだ完全に心が平和になったわけではない。ただ今晩締め切りの宿題をやらなくてよくなったことにはほっとしている。

2017年2月3日金曜日

レストランの騒音レベル

とまとまんと珍しくレストランで食事をした。夕方まだ早めの時間だったにもかかわらず、奥のほうにに団体客が座っていて、早くも店はほぼ満員。

活気があるのはよろしいが、あまりのうるささに閉口した。別にバンドが演奏しているわけでも、食器が床に落ちたわけでもなく、単に人々の話し声だけなのだが、本当にうるさくて、目の前に座っているとまとまんにも、叫ぶように話さないと聞き取ってもらえない。飛行機の中よりも話がしにくいほど。

床はカーペットよりも板張りのほうが掃除がしやすいのだろうけど、
せめて天井とか壁とかに音を吸収する素材を使わないと、従業員の人たちが難聴になるだろうと思った。(お客はもう行かない、と決めればいいけど。)

ディスコに行くなら、音楽用耳栓をする、という自己防衛もあるが、お客の注文を正確に聞き取るためには、仕事中の耳栓は難しいだろう。

保健所は適宜レストランの衛生状態のチェックに入ったりしていると思うが、ノイズレベルのチェックというのもいるんでないかと思う。(もうあるかも?)

2017年2月2日木曜日

水騒動

ピッツバーグ市内の一部(といっても結構広い範囲)で、水道水の塩素含有量が基準より低かったことが分かったとかで、水を煮沸してから飲食に使えというお達しが出た。その翌日には、手や食べ物を洗ったりするのにも水道水は避けろ、というレベルに引き上げられて、こりゃこまった、と思っているうちに警告は無事解除されたので、終わってみれば、めでたしめでたし。

ミシガン州フリントで水道水が鉛で汚染された事故があったが、そのときはこんなに簡単に解決しなかったわけで、どんなにか大変だったことかと思う。

2017年2月1日水曜日

Mirena と Skyla の姉妹、Kyleena

「新しい」IUS (プロジェスティンを放出するタイプの子宮内避妊システム)として売り出すのはどうかと思うが、バイエル薬品が米国内で展開しているにIUSに Kyleena(カイリーナ)が昨秋加わった。

従来のMirena, Skyla と合わせて3姉妹に例えると、

長女:Mirena(日本語名はミレーナ、米国での発音はマイリーナ)。Levonorgestrel 20㎍/日。妹たちよりも、月経量・頻度を減らすのが得意。1年後の無月経率は20%。(全体として月経は軽くなるのだが、5人に1人は月経がなくなるほどに軽くなるということ。)添付文書上の使用期間は5年間まで。(実際は6年は効果あり。)

次女:今回加わったKyleena(カイリーナ)。Levonorgestrel 17.5㎍/日。1年後の無月経率は12%。添付文書上は5年間まで使えると書いてある。インサーターの細さはSkylaと同等とのこと。子芋はまだ使ったことがない。

三女:Skyla (スカイラ)Levonorgestrel 14㎍/日。1年後の無月経率は6%。つまり、月経量・頻度は減っていても、無月経になるほどにまで減る人は少ない。添付文書上は3年間までの使用。


子芋の個人的な姿勢:

  • 患者さんが特別にSkylaをリクエストしない限り、IUS希望の方には、出産経験にかかわらず、基本的にMirenaを勧める。より長く使えるし、スポッティング(少量の出血)の頻度が一番すくないから。とくに、月経量・月経痛のコントロールをはかりたいときは、Mirenaを第一選択にすすめる。
  • しかし中にはMirenaのインサーターだと内子宮口がどうしても通りにくいことがあり、その時にSkylaに急きょ持ち変えると、さっきまでの抵抗がウソのようにするっと入ることがある。
  • そういう場面にKyleenaがあれば、Mirenaほどの月経抑制は期待できなくても、5年は使えるし、スポッティングもSkylaほどは頻繁でないと期待できるので良いと思う。
3ついずれも費用的にはたぶん大差ないと思われる。現在のところ医療保険はIUD・IUS費用をカバーするよう基本的に義務付けられているので、患者さんにとっては、どれを選んでも費用は発生しないはずである。(トランプ政権では、今後どんな改悪がなされるかも分らんが。)

患者さんが自費でIUSを希望している場合は、もう一つ別の会社から出ているLilettaのほうが価格面でのメリットが期待できそうだ。