2015年11月2日月曜日

保険会社に問い合わせる電話の技術を伝える

オバマ政権による保健医療改革によって、基本的に避妊薬は、IUDやインプラントも含めて患者さんの自己負担なく保険がカバーすることが義務付けられたが、IUDやインプラントの挿入や抜去は加入している保険のネットワーク内の医療機関でないとカバーしない、などの「抜け道」はまだある。

小芋の勤める学生用クリニックのような医療機関は、患者さんの加入している健康保険は実にさまざまで、州外の健康保険を持っている患者さん、留学生用の保険(多くは避妊薬のカバーは期待できない)を持っている患者さんも珍しくない。

ゆえに、事前に我々の方でどの保険がどの避妊薬をカバーするかを確実に把握するのは無理な話。ピルやパッチやNuvaring であれば、処方箋を持って薬局に出向けば、その場で価格が判明するので、その場で「やっぱりやめます。」ということもできる。しかし、IUDやインプラントをすでにクリニックで挿入してしまってから、患者さんが高額の請求書を保険会社から送られるのは大変。

そういうわけで、事前に患者さんに、懇切丁寧に保険会社のカスタマーサービスにどのように電話をかけるのか、伝えないといけない。

保険会社のカスタマーサービスというのは、たいてい自動音声で始まるし、担当者と実際話ができるまでに時間がかかるので、アメリカ人でも気合とスタミナがいる。

「xxの方は1番を、OOの方は2番を、**の方は3番を押して下さい。」などといわれるが、無視して、「Representative」と言い続けるのも手である。(コンピュータが認識して、オペレータに早速つないでくれること多し。)

やっと人がでたら、そこで初めて、次のような質問をすることになる。

xxというタイプのIUD (またはインプラント)を使いたいのですが、それは私の保険でカバーされますか。カバーされるならば、それはmedical benefitでしょうか、それとも pharmacy benefit でしょうか。oo大学の学生用クリニックでIUD (またはインプラント)の使用を始めたいのですが、そこでケアを受けても、問題なくカバーされますか。OKとわかったら、担当者の名前、今回の案件の問い合わせ番号を聞いてメモ。

こういう非常にややこしい話を、手短かに、患者さんにわかるようにしないといけないが、社会経験の浅い大学1年生あたりだと、なかなかわかってもらえないことも。

願わくば、こういう電話を自らかけるという作業を通して、患者さんが保険会社とやりとりするノウハウ、交渉の技術をものにしてほしいな、と思っている。でないと、時間と手間をかけて、小芋のストレスだけが上昇してしまうよ〜〜。




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