2013年2月27日水曜日

じぶんをケアするということ

Medscape.com 経由で、How to Love and Care for Yourself Unconditionally と題された記事を読んだ。看護師である著者Yolanda G. Smith自身が体調を崩した経験をもつ。

記事は、人のケアをする看護師自身が自分のケアをすることの大切さを語っている。セルフケアは生きていくために必須であるにもかかわらず、看護師はとかく他の人のケアを何より優先して自分のことを後回しにしてしまうきらいがあると。そういう「職業病」をもつ看護師たちむけに、セルフケアの原則、セルフケア実践の具体的内容などについて説明してくれている。

もっと内容を要約して紹介したいところだが、ちょっと今その元気はないので、リンクだけご紹介。まさに今のじぶんに必要な記事だった。ほほほ

看護師だけでなく、子育て中の人や、病気や高齢の家族のお世話をしている人にもおすすめしたい内容だ。

PDF版の記事はこちら。
http://www.americannursetoday.com/assets/0/434/436/440/9802/9804/9820/9868/b7181f89-8ca7-41dc-8264-70f022e262a8.pdf

2013年2月26日火曜日

日本からのお客さま

縁あって、日本の大学の研究者が見学に来られた。

サテライトオフィスでの診察の日で猫の手も借りるほど忙しく、たいした説明もなにもできなかったが、とても前向きな方で、非常に肯定的なコメントをたくさんくださり、こちらが元気をもらった。



2013年2月25日月曜日

患者さんの職業

クリニックの患者さんによく見られる職業について書いてみたい。
(統計をとっているわけではなく、あくまで私の感覚だけに頼った印象。)

ちなみに私が勤めている医療機関は、保険がない患者さんでも公費による助成金によって無料または低額で診察を受けられる(年齢、年収などの条件がいくつかある)ため、無保険の患者さんも多くみえる。

1. 看護助手
病院や老人ホームなどの施設に勤めている人だけでなく、在宅で患者さんと一対一で生活支援をしている人もいる。たとえば患者さんと一緒にスーパーに行ってお買い物をし、料理を作る手伝いをしているんだ、と話してくれた人も。食事の介助、清潔のケア、着替えの援助などにも忙しい。関連する職業として、病院内で患者さんの移動・搬送を専門にする仕事もある。

2. レストランのサーバー、バーテンダー
特に20-30代の人に多い。 バーテンダーさんはタバコを吸っている比率が高い。

3. クリーナー
オフィスビルなど大きな建物を担当している人は、夕方から朝にかけて働いていることが多い。そのため、睡眠や食事のタイミングが難しい。肥満の人が多い。夜通し運動しているため、それ以外の運動をする気力も時間もないという声がよく聞かれる。外国からの移民の人は、戸建の家の掃除を個人契約でやっていることが多い。ビザの問題とか、現金で収入が得られることなどが関係しているとおもう。

4. ファストフードレストランの店員
厳しいシフトで働いている患者さんも少なくない。

5. 美容師/ネイリスト
忙しく働いていても、福利厚生・保険がない患者さんが少なくない。

診察中に仕事とか学校のこととかちょっとでも聞けると、患者さんの生活のようすに大きく一歩近づける気がする。健康的もしくは非健康的に至る背景を私個人が理解するヒントにもなる。普段何をされているのかをちらっとでも聞くだけで、「○○歳白人女性」というようなのっぺらぼうな像から、「看護助手かつコミュニティーカレッジに通っているA
さん」という生き生きとした姿を私が想像することにつながる。(患者さんをもっと尊敬できるかんじ。)もちろん興味本位で根掘り葉掘り聞く時間はない。

たったひとこと「スクールバスの運転手」とか、大学生なら何の専攻かとか単語一個でもカルテに書いておくと、その患者さんのお顔や話を次のとき(下手すると1年以上あと)まで覚えていれたり(忘れてしまうことも多いが)、「学校のほうは最近どう?」とか聞けたりする。そういうのって、大事だと思う。

仕事しつつ、学校にも行きつつ、子どもも育てているというフルタイムx3倍みたいな患者さんもいれば、一方で医療扶助/生活保護にどっぷり浸かっているように見える患者さんもいないわけではない。エモリーのある先生の言っていた、「患者さんはみんな自分の置かれた立場でいま最善の行動をしている。」という言葉をまた思い出す。




2013年2月12日火曜日

避妊薬に処方箋のいらない国々

世界を見渡したとき、経口避妊薬を処方箋なしで手に入れられる国の方が 処方箋を必要とする国よりも多いということを示す興味深い棒グラフがあった。
http://www.nationalpartnership.org/site/News2?abbr=daily2_&page=NewsArticle&id=37791&security=1201&news_iv_ctrl=-1

関連記事
http://www.reuters.com/article/2013/01/02/us-birth-control-pill-idUSBRE9010FQ20130102

2013年2月11日月曜日

もと喫煙者からの助言

米国疾病対策予防センターが行っている "Tips from Former Smokers" (もと喫煙者からの助言)という名の禁煙促進キャンペーンについて今日知った。フリーダイヤル 1-800-QUIT-NOW は数年前から患者さんによく紹介していたが、こんなにも豊富な資料(ビデオ・録音・ポスターetc)が集まっていたとは知らなかった。

もと喫煙者がまだタバコを吸っている人向けに助言してくれているのだが、その内容がまことに悲喜こもごも。口腔がんや肺がんの治療のため顔や体の一部を失った姿を包み隠さずに見せ証言する姿は、説得力という以上に迫力がある。自分が証言することで人の役に立とうと決心し、出演した方々の熱意に頭が下がる。

証言のかずかず。
http://www.cdc.gov/tobacco/campaign/tips/stories/
ビデオ。
http://www.cdc.gov/tobacco/campaign/tips/resources/videos/

これらを待合室のテレビで流せたらいいなと思う。(具体的な方策はないが。)
実際の禁煙支援として、こういうサイトもあった。早速リソースとして使ってみようと思う。
一般向け http://www.smokefree.gov
10代むけ http://teen.smokefree.gov
ヒスパニックむけ http://espanol.smokefree.gov

2013年2月10日日曜日

雪解けの日のランニング

アメリカ北東部を襲ったブリザードの様子に息を飲む。復旧対策、救助に奔走する方々に頭が下がるばかり。2010年に経験したピッツバーグの大雪よりもずっとひどそうだ。

この週末、ピッツバーグでは「うす晴れ」を拝むことができた。晴れない、灰色の世界のなかに浸かっていると、うす晴れでもすごくうれしい。公園のなかの道は、雪と氷が解けているところと解けていないところがまだらになっていた。そういうなかを走るのはスリリングで面白かった。

2013年2月9日土曜日

ビーツと里芋

韓国食材店で「里芋」を見つけ、喜んで買ってきたら、それは小ぶりのビーツであった。ビーツとは、一見赤かぶのように見えるが、カブとはかなり一線を画した独特の野菜である。今回は葉っぱなしで身の部分だけ袋に入って売っていたので、ほんまに里芋にみえた。

ビーツの色といい味といい、苦手意識をもっている私は、台所で一瞬とてもガッカリしたが、捨てるのももったいないので、急遽ボルシチ風のおかずをつくった。チャンチャン。


2013年2月3日日曜日

Cathedral of Learningに歩いて登る

60代のアメリカ人のNP友達が、娘さんとピッツバーグ大学のCathedral of Learning に階段で登って降りたという話に刺激され、友達のKさんと挑戦しにいった。Cathedral of Learning というのは、ピッツバーグ大学のいわばシンボルタワー的存在で、中にはたくさんの教室や研究室が入っている。これは以前とまとまんが撮影した全景。(今の季節にこういう青空は見られないのよ。。。)

まず地階から出発。
階段、階段。
36階からの眺め。

さらにエレベーターで37階まで行けた。その上はパスがないと行けない。 


先に話に出したNP友人とその娘さんは28分で上がって降りたらしいが、Kさんと私はおしゃべりしながらのんびり行ったので、行きに20分前後、帰りに12分。意外と楽であった。(がんばらんかったし。)やってみるもんだ。地階の写真から4枚はいずれもKさん撮影。