2012年12月11日火曜日

セーフティー・カード

Intimate Partner Violence、いわゆる配偶者やパートナーからの身体的・精神的・性的暴力に遭っている人はとても多い。患者さんのhistory を伺う一環で、IPVのスクリーニングをすることはすでに一般的だとは思うが、患者さんが必ず打ち明けてくれるわけではないし、そもそも自分の状況を問題とも思っていないようなことも少なくない。また医療者側の質問の仕方が悪いと本来出てくるべき回答も出なくなる。(最悪の聞き方:「あなた、ドメスティックバイオレンスの経験なんてないわよね。ね、そうでしょ。」)

現在うちのオフィスでは、この冊子の21-22 ページにある載っているカードを患者さんに渡すようにしている。ジャバラ式に折ってあって、折ってあるときは名刺サイズ。オフィス内では safety card と呼んでいる。
http://www.futureswithoutviolence.org/userfiles/file/HealthCare/reproguidelines_low_res_FINAL.pdf

上記リンク先には、このカードを患者さんに渡すときの話の振り方、患者さんからぽろりと言葉が出てきたときの対応の仕方なども事細かに書いてあるので、興味のある人にはとても参考になると思う。

パートナーや配偶者との関係は、よきにつけ悪しきにつけ、健康に多大な影響をおよぼす。性感染症もしかり、妊娠もしかり。そして、最悪の場合は死に至る。ある患者さんはボーイフレンドにgun で打たれて亡くなった。とても明るいすてきな女性だった。

医療現場でできることに限りはあるのは承知のうえで、ひきつづき一人一人の患者さんにメッセージを送りつづけたい。

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