2012年12月16日日曜日

12/2の写真を掲載

12月2日の記事に写真を足しました。

忘年会

心と体に栄養たっぷりの忘年会でした。料理上手な友達に感謝。






2012年12月13日木曜日

緊急避妊薬のOTC年齢制限の撤廃を求める11学会の手紙

昨年12月保健福祉省のシベリウス長官が、緊急避妊薬を全年齢むけにOTC化する方針に反対してから1年がたった。
当時小芋が書いた日記はこちら:http://koimokko.blogspot.com/2011/12/blog-post_9808.html

依然として、緊急避妊薬を処方箋なしで薬局で買えるのは17歳以上の人に限られている。(男性でも17歳以上であれば買える。ただし使用するのは女性のみよ。)

このたび11 学会が連名でこの年齢制限を撤廃するようシベリウス長官に手紙を送ったそうだ。先日緊急避妊について声明を発表していた米国小児科学会ほか、米国産科医婦人会学会、米国家庭医学会、それから私も入っているNational Association of Nurse Practitioners in Women's や American Reproductive Health Professionals もこの11学会に含まれている。
こちらがその手紙
http://www.acog.org/About_ACOG/~/media/News%20Releases/20121207Release.pdf

11もの学会が足並みそろえて手紙を出したことに拍手。そして、最後のパラグラフが特によい。小芋訳するとこんなかんじ。

「われわれ医療専門家団体には、米国における意図しない妊娠(望まない妊娠)と人工妊娠中絶の率を下げるという共通の目標があります。Plan B (緊急避妊薬)はすべての女性にとって安全であり、OTC(処方箋なしで購入できる薬)であるべきだと科学ははっきり結論を出しています。したがって、われわれはPlan B One-Step のOTC年齢制限を撤廃するよう強く求めます。緊急避妊薬というこの必須薬が、必要とするすべての人に対してOTCであるべきだということを我々は最新最善の医学的エビデンスから学びました。われわれと同様に必ずや貴方様方にもご理解いただけると信じております。」

ちなみに、Plan B とPlan B One-Step の違いだが、
成分はどちらもレボノルゲストレルで、用量がちがう。前者は0.75mg、後者 One-Step は1.5mg である。

従来は0.75mgを1錠飲み、12時間後にもう1錠飲むという処方がされていた。しかし、そうすると飲み忘れたりする危険があった。2錠まとめて1回で飲んでも十分効果があることが分かり、Plan B 2錠を1回だけ飲むという処方が浸透していった。

Plan B One-Step は最初から1.5mg (0.75 mg x 2錠と同じ用量)なので、一粒だけ飲めばよろしい。

薬局では Next Choice というジェネリックのほうが Plan Bよりも10ドルくらい安いことが多い。

2012年12月11日火曜日

セーフティー・カード

Intimate Partner Violence、いわゆる配偶者やパートナーからの身体的・精神的・性的暴力に遭っている人はとても多い。患者さんのhistory を伺う一環で、IPVのスクリーニングをすることはすでに一般的だとは思うが、患者さんが必ず打ち明けてくれるわけではないし、そもそも自分の状況を問題とも思っていないようなことも少なくない。また医療者側の質問の仕方が悪いと本来出てくるべき回答も出なくなる。(最悪の聞き方:「あなた、ドメスティックバイオレンスの経験なんてないわよね。ね、そうでしょ。」)

現在うちのオフィスでは、この冊子の21-22 ページにある載っているカードを患者さんに渡すようにしている。ジャバラ式に折ってあって、折ってあるときは名刺サイズ。オフィス内では safety card と呼んでいる。
http://www.futureswithoutviolence.org/userfiles/file/HealthCare/reproguidelines_low_res_FINAL.pdf

上記リンク先には、このカードを患者さんに渡すときの話の振り方、患者さんからぽろりと言葉が出てきたときの対応の仕方なども事細かに書いてあるので、興味のある人にはとても参考になると思う。

パートナーや配偶者との関係は、よきにつけ悪しきにつけ、健康に多大な影響をおよぼす。性感染症もしかり、妊娠もしかり。そして、最悪の場合は死に至る。ある患者さんはボーイフレンドにgun で打たれて亡くなった。とても明るいすてきな女性だった。

医療現場でできることに限りはあるのは承知のうえで、ひきつづき一人一人の患者さんにメッセージを送りつづけたい。

怒り

今日はとても腹が立っている。もう1am 近いのでいい加減寝ないといかんのだが、怒りがまだ完全に収まっていない。

その怒りの内容を事細かに書きたいが、それに時間を使うことがばかみたいでもあるので、ぐっとこらえる。

いつか今日のことを笑う日がくると信じて布団にはいろう。

2012年12月6日木曜日

米国の少子化

2010年における米国の出生率がこれまでの最低レベルになったそうだ。2007年と比べて8%の落ち込みとのこと。日本語のオンラインのメディアでもいくつか記事が出ていたが、私が探した範囲では一番この記事が詳しく書いてある。
http://jp.wsj.com/US/node_556409

記事の根拠になっているピュー・リサーチの記事がこちら。グラフがとても有効に使われていて、とても面白い。グラフだけでも眺める価値あり!
http://www.pewsocialtrends.org/2012/11/29/u-s-birth-rate-falls-to-a-record-low-decline-is-greatest-among-immigrants/

2012年12月3日月曜日

オーラルセックスによる性感染症に関するポスター


厚生労働省のホームページに、オーラルセックスによる性感染症に関連するポスターの最新版が先週掲載された。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/dl/poster_oral.pdf

ポスター自体はとてもよい試みだと思う。これを見た人が、ポスターにあるとおりにインターネットで「厚生労働省 性感染症」した際に、有益な情報が見つけられるかどうかが、とても重要だと思う。一般の国民が知りたいと思う情報、また医療者側から国民に知っておいてほしい情報をぜひ掲載していくと、もっといいとおもう。10代向けのページにリンクするオプションがあったらいいなとも思う。

性感染症について書かれた、厚生労働省のページはこちら
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/

今のところ厚生労働省のホームページは、性感染症の項にかぎらず、一般国民がなにか調べ物をしに行くサイトというよりは、省の政策を紹介する媒体という雰囲気が強いと感じる。

「性感染症とは」の欄に、個々の性感染症の解説がある。
疾患別情報にHIVも含めるべきだと思った。
国立感染症研究所による解説文は、医療関係者にはよくても、一般の人には難しすぎると思う。中学1年生くらいが読んでも十分理解できる語彙と語調で解説文を独自に書いた方が親切だと思う。

また、性感染症の予防を強調した情報提供、たとえば、「あなたにできること」という見出しで、
ワクチン接種(HPVワクチン)
コンドーム・ラップなどのバリア
セックスを遅らすこと・禁欲・アウターコース
パートナーの数を減らすor 1人に限定する  などのオプションを提示できるといい。

検査に関しては、それによるメリット(早く治療できる)も強調するとよいと思う。

以上のことを、「国民の皆様の声」なる送信フォームで送ろうと思ったが、今日のところは何度やってもエラーメッセージが出てしまいだめだった。明日もう一度挑戦。

2012年12月2日日曜日

ピッツバーグ版の万博


University of Pittsburgh Nationality Roomsのオープンハウスに Pgh暮らし3年目にして初めて参加。各国の踊り、歌、和太鼓、料理の数々、と大変盛りだくさんで、人混みも内容も、万博顔負け。去年と一昨年に参加したHeinz History Center の Heritage Festival と内容はかぶるところがあるけど、規模はこちらが何十倍も大。

日本教室のブースでは稲荷寿司、おにぎり、日本の小物の数々などが並んだ。一番注目を浴びていたのは日本らしい柄のクリスマスカード。在米のみなさま、日本のご家族やご友人からクリスマスカードを受け取られた際は、しばらくそれを味わったあと、メッセージの書いてある内側の紙を外して、外身のカードをとっておきましょう。こういうときに有効活用できます。日本の皆様、きれいなクリスマスカードをぜひよろしく(?)。

それから、日本的な柄のティッシュケース、湯のみ、ハンカチ、風呂敷なども結構人気。いわゆる「景品」や「粗品」としてもらったけれどそのまま家の隅に眠っていたような品々も、ここでは "Beautiful!" と大いに感動される品に。

名前を短冊にひらがなで書くというサービスも喜ばれていた。例えば、John という名前は、「じょん」とひらがなで縦書きし、隅に John とローマ字で書く。(でないと、上下を間違えて飾ってしまったりするらしい。)家族4人分の名前を書いてもらってそれをお土産にするという人もいた。

オープンハウスは毎年1回、でも教室はそれ以外のときも一般に公開されているもよう。1月19日までは、holiday style の飾り付けが展示されているとのこと。

今回3時間ちょっと、日本教室のブースでボランティアをした。(なので実はあまり他を回る時間はなかった。)それでもとてもたのしかった。今回を逃した方、来年ぜひどうぞ。