2012年8月31日金曜日

プールでトイレ

今日はまた夏の暑さだった。張り切ってプールに行ったのだが、なぜかみんなプールから上がって「休憩」している。なんでやねん、と思いつつ受付に行くと、

「プールでトイレをしてしまった人がいたため、ただいま消毒中です。あと30分は泳げません。」

とのこと。ライフガードの人が、「虫取り網」のようなものをプールに突っ込んでいるところを見ると、トイレはトイレでも、おそらくは大きい方だったのか。

30分もプールサイドで待つのは時間がもったいないので、結局一度家に帰って水着からTシャツとランニングショーツに着替え、走りに行った。

3日のLabor Day までにあと2回は泳ぎたいのだが。(8回の目標達成のため。)


2012年8月28日火曜日

ルチーンの診察内容に関する議論


子宮頸がん検診のために行うパップテスト(子宮頚部細胞診)は結果が良好であれば3年に1回でよいというガイドラインが浸透してきている。

それでは well-woman visit、いわゆる婦人科健診自体も3年に1回でいいのか、というとそうではない。そもそもwell-women visit は子宮頸がん予防だけが目的じゃない。予防的・健康教育的関わりのためには年1回の受診はとても意味がある。

年齢別押さえるべきポイントの例としては、10-20代の人にはHPV予防ワクチン、24-25歳以下の人や新しいパートナーのいる人にはクラミジア・淋菌感染症のスクリーニング、40歳以上の人には何も症状がなくてもマンモグラム、など。

症状・状況別の押さえるべきポイントとしては、避妊と性感染症予防のための介入、高血圧・メタボリック症候群の早期発見・リファー、更年期症状のアセスメントと対策、など。

ま、これらは診察する側からみた「必要性」であるが、会って話しあうことそのもののメリットに関しては、おおむね納得いただけるのではないかとおもう。

で、内診に関してはどうかというと、必ずしも毎年必要というものではない。内診によって、子宮や卵巣の異常を発見できることもあるが、卵巣がんに関して言うと、残念だが内診したからといって早期発見できるわけでもない。逆に、下手に内診をしたばかりに、患者さん本人にとっては大して問題となっていない子宮筋腫などを見つけてしまうこともある。 内診で何か異常があると、超音波検査などの画像診断に進むことが多いので、場合によっては、「無駄」な検査につながることもある。

20歳以下の女性の場合、もはやパップテストはしないし、クラミジア・淋菌感染症の検査を尿検体でできるから、膣鏡診や内診を行う必要性は特にない。もちろん下腹部痛があるとか、月経異常があるというなら別。  私の場合、今のところは職場のプロトコルに従って、20歳以下の患者さんにも膣鏡診&内診を行う場面が多い。

内診にしろ、その他の検査にしろ、行うことのメリットとデメリットを患者さんと話し合いつつ吟味して、年齢や症状の有無によってケースバイケースで、やるときもやらないときもあるというのが、ますますこれからのスタイルになっていくだろう。というか、そうしていくべきだろう。「婦人科=毎年股を広げてとにかくパップスメアするところ」 という時代はおしまい。

Medscape.com 経由で読んだ以下の記事はこの辺のことを考えるよい材料になった。

あとこの記事もよかった。
Obstetrics & Gynecology. 120(2, Part 1):421-424, August 2012.


2012年8月27日月曜日

Between a rock and a hard place

朝に晩に時間外勤務をしてばかりいるので、疲弊している。
でも勤務時間しか働かなかったら、山は大きくなるばかり。

Being stuck between a rock and a hard place. という表現がぴったり。

2012年8月25日土曜日

Run Around the Square

Run Around the Square というレースの5km コースに参加した。昨年にひきつづき2回目。Regent Square という住宅地を少し走った後、Frick Park という大きな森の中を走る。結構アップダウンあり。

今年も、バンド、チェロ、バイオリン、サクスフォーンなどによる多彩な応援がうれしかった。森の中で、一人スタンドを立ててチューバで応援してくれたおじさん、粋だったなー。去年はバグパイプのおじさんもいたが、今年は見なかった。

1週間前に泳いだきり、ぜんぜん運動らしい運動をしていなかったのと、着いたのがギリギリだったのとで、最後尾からゆっくり走り出し、徐々にペースをあげていった。ベストタイムには程遠かったが、楽しめたのでよし。今回はお腹が痛くなることもなく、最後の下り坂ではかなり加速できた。

30周年記念のためか、完走者全員にメダルをくれた。ラッキー。

わたしが年齢別部門(5歳刻みだったかな?)でトロフィーをもらえるレベルに至るには、70歳代くらいまで走り続けることになる。(笑) 先は長いぞー


2012年8月24日金曜日

インフルエンザの予防注射始まる

そのへんの薬局で、早くもインフルエンザの予防注射をやっていることを示すポスターが早くも登場している。あーもう秋だ。

学校の新学期もそろそろ始まるところが多い。バスが混みだすなぁ。

2012年8月20日月曜日

スペイン語の1学期終わる

今日は、5月から始まったスペイン語教室の最終回だった。3ヶ月が一周期になっていて、来月からはまたABCから始まる。

7月の日本滞在中を除いて、全部出席した。クラス自体は月2回しかないのであまり濃い内容ではなかったが、いろいろと役立つウェブサイトを教えてもらったのでそれを通してポツポツと学ぶことができた。教室参加前と比べると、だいぶ慣れて来た。

とはいえ、レベルはまーーだまだである。来月からは中級クラスに行ってみる。

2012年8月15日水曜日

治療が難しくなった淋菌感染症

淋菌感染症の治療において、経口のセファロスポリン剤を使わないように、という勧告がCDCから出された。耐性菌の発生が顕著になってきたためだという。

CDCが一番勧めている治療法は、
ceftriaxone 250mg 筋注1回 +  azithromycin 1g 経口投与1回 もしくは
ceftriaxone 250mg 筋注1回 + doxycycline 100mg  経口投与 1日2回7日間
のいずれか。

以前はceftriaxone の注射のかわりに cefixime 400mg を使うこともよしとされていたが、今後もしcefixime をやむを得ず使う際には、治療後に test of cure (ちゃんと治療が効いたかどうかを確認するための再検査)をせよという。

わがオフィスでは、郡のhealth department から取り寄せている ceftriaxone が今後ますます重要になる。なぜなら

  • 無保険の患者さんを治療するためには、診療所に薬を備えている必要がある。
  • 患者さんが保険をもっていても、薬局がこの薬を取り扱ってくれないケースがある。(ある薬局は、「この薬を取り寄せるためには箱単位で取り寄せないといけないので、たった一人の患者さんのために無駄なたくさん取り寄せることはできん」、とのたもうた。)
この4−5年の間に、淋菌感染症の治療に関するCDCの勧告は頻繁にアップデートされてきた。現時点で勧告されている治療法でも耐性ができてしまうと、と考えると怖い。クラミジアや淋菌の感染と治療を繰り返している患者さんを前にして、本人とパートナー(しばしば パートナー)の治療の重要性を話すときの自分の声がつい大きくなる。

興味あるかたは、CDCの勧告をお読みください。
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6131a3.htm?s_cid=mm6131a3_w


2012年8月14日火曜日

寒いプール

このところ朝晩とんと涼しくなった。快適といえばそうなんだが、なんか寂しい。

市民プールのシーズンパスを買ったはいいが、Labor Day までに8回以上行けるかどうか、微妙なところだ。(8回行けばパスを買った意味がある。)これまででやっと5回。シャワーの水が冷たくなった。600−700m (いやyard かも)を25分くらいかけて泳いでおしまい。

2012年8月13日月曜日

生活のセットアップ

これからピッツバーグ大学の博士課程に入学する友達Aさんが、アパートに入居するまでの1週間うちに泊まっていた。私の作るご飯を残さずよく食べてくれてうれしかった。

最初の生活のセットアップというのはなにかと手間のかかるものである。Aさんの場合、私の友人Bさんからアパートを引き継いだので、家具や食器やこまごまとした雑貨はかなりそのままそっくり手に入れることができてかなり幸運だったが、シーツやタオルなどいくつかの品は買い出しが必要だった。Target や Bed Bath and Beyond などの店に買い出しにいった。

私がエモリーに行った当初は、教会の牧師先生夫妻や、私と入れ替わりで帰国した日本人の人にすごくお世話になった。その方々に恩返しはできないけど、Aさんのお手伝いをすこし出来たことが、ちょっと形を変えた「恩返し」もどき。 あと、エモリーが留学生向けに用意してくれていたTarget 行きツアーのおかげで、生活雑貨がまとめて買えたことが今もっても感謝である。

来週は、もう一人の日本人の友達Cさんが引っ越してくる。彼女の場合は家具も食器も何もない状態からセットアップしないといけない。なので、いい「ゴミ」を見つけるたびにせっせと拾って、きれいに洗っている。なにせ今引っ越しのシーズンなので、いろいろといいものが道に落ちている。これまでにプリンター、洗濯かご、本棚、食器の水切りかご、ゴミ箱数種、などがかなりいい状態で集まった。

拾い物を友達に押し付けてはいかんと思い、「見て気に入ったら使ってね。」とメールしたら、「もう全部気に入っています。」とのことなので、あとはCさんが到着次第搬送するのみである。

手間さえ惜しまなければ、拾い物と、thrift storeでのお買い物で、かなりまっとうな生活ができてしまう。



2012年8月6日月曜日

航空会社のカスタマーサービス

6月末に日本に帰国する際、某U社で予約していたのだが、ピッツバーグーシカゴ、シカゴー成田間が両方とも遅延し、地上係員が 某米系A社の便に急遽振り替えてくれた。

それら振替便の分のマイルが自分の持っている 日系某社のマイルに反映されていないため、U社に抗議すると、これは自分たちの問題ではないので日系某社に問い合わせろという。

日系某社が言うには、A社はマイル提携ネットワーク外なので、マイル加算できないという。U社のカスタマーサービスに抗議するべきだと提案受ける。

ふたたびU社に抗議。電話を回され、回され、何人もの人としゃべったが、結局「うちの部署ではどうにもできません。ウェブサイトの問い合わせフォームにメールしてください。」とスーパーバイザーたる人がのたまう。

結局合計1時間以上電話に費やし、さらにメールフォームの入力に時間を費やし、こういうことやっている自分がばかだとおもうが、泣き寝入りしてマイルを失うのも悔しく(高い航空券だったし)、時間をかけてしまったのだよ。

何にも悪くない日系某社の人が電話口で「申し訳ございません。ご迷惑をおかけしております。」と言ってくれる一方、某U社の人はちっとも謝らない。スーパーバイザーの名前を聞いておいて、次にかけたときにその人の名前を告げても「ラストネームがわからないとだめですねー。」とか言ってつないでもらえなかったり。最後には「このまま電話してても時間の無駄ですよ。うちの部門ではどうにもできません。」ととどめをさされた。

アメリカでカスタマーサービスとやりあうに当たっては、いろいろと知恵をつけて来たつもりだったが(担当者でらちあかなければ指導者に代ってもらう、担当者の名前は控える、など)まだ修行が足りなかったみたい。

ブログのネタにはなった。くだらなくてごめん。

2012年8月5日日曜日

ジョージア会

Emory 卒業生Aさんと、Georgia Tech 卒業生B さんと、私の計3人で昼ご飯を食べた。日本→アトランタ→ピッツバーグ という経過がわれわれ3人の共通点である。

懐かしい町や道路の名前が話題にのぼる。アメリカと一口にいえども、アトランタとピッツバーグではいろいろと違いがある。こういうことを話しはじめると、話題はつきない。

今月後半には、もうひとり、ジョージア州経由でピッツバーグ住人となった友達が1年間のヨーロッパ住まいを経てピッツバーグに帰ってくる。またきっとジョージア会をしよう。

2012年8月4日土曜日

ベリーダンサーのお腹

新しい先生とのヴォイス・レッスン2回目。今回も前回に引き続きむちゃハードやった。

お腹の筋肉の使い方をかなり直されている。イメージ的にはベリーダンサーのように、お腹を引っ込めてかつ上に持ち上げた状態でキープしろと言う。

息を吸うことではなく、いかに圧を加えた息を経済的に使うのかが大事やと。理屈はわかるんだが、むずかしー

1時間のレッスンの8割くらいはひたすらいろんな基礎的トレーニングに費やされている。それを踏まえて曲を歌うんだが、指示されたいろんなことを一度に考えながら歌おうとすると、ぜーんぜん歌えない。

2012年8月2日木曜日

避妊 虎の巻

避妊カウンセリングをするにあたってすこぶる便利な本、Managing Contraception for your Pocket の2012-2014 版がもうすぐ発売される。通常価格よりも25%引きで予約販売されている。思わず2冊注文した。(ま、送料を入れると、定価とだいたいトントンになる)

特に何が便利かというと、
・現在アメリカ国内で販売されている主なピルの一覧が写真付きで載っている 
・避妊薬に関する CDCのmedical eligibility criteria  のサマリーが載っている
・CDCのSTD treatment guideline のサマリーが載っている

medical eligibility criteria と STD treatment guideline は印刷して製本したのも持っているが、診察室でちょこっとだけ何か確認したいときには、この本をポケットから出せばだいたい用が足りる。手のひらサイズのちっちゃな本だが情報量は多い。

毎回の改訂版が出るごとに、どこがアップデートされたかわかりやすい記載になっていて、そこに注目しながら学び直すのも面白い。というわけで、とても楽しみだ。

興味のあるかたはこちらのサイトをご覧くだされ。
http://www.managingcontraception.com/index.php?go=home

2012年8月1日水曜日

避妊薬の無料化を迎えて

今日づけで、アメリカ国内の健康保険は、利用者の個人負担なしに避妊薬の費用をカバーすることが義務づけられた。これはAffordable Care Act による変化の一環だ。かなり歴史的にも重要な意味をもつとおもう。

一部例外は
・宗教関係の雇用主にたいしてはこの先1年はまだこの変化が免除(?)されているので、例えばカトリック系の病院とか学校で働いている人たちはまだ恩恵を受けられない
・保険の契約時期によっては、次の更新時期がくるまでこの変化は適用されない。
・そもそも現在無保険の人にとっては、昨日も今日も、変わらず避妊薬は自己負担

避妊薬の無料化とあわせて、次のようなことも無料で提供することが健康保険会社に課されることとなった。well-woman visit (いわゆる女性むけの年次健診)や性感染症に関するカウンセリング、HIV検査、母乳育児に関するカウンセリング、搾乳機などの物品、ドメスティック・バイオレンスに関するカウンセリングなど。

私の日々の仕事にとって重要なのは、健康保険会社が避妊薬のカバーをどのように実際運用してくれるのか、というところである。というのも、避妊薬の負担にかんして"flexibility"が許されているので、必ずしもすべての避妊薬がカバーされる訳ではないのだ。

世の中の人は、「わーーい、これでどんなピルでもタダなのね。」と思ってしまいがちだとおもうが、現実的にはジェネリック薬は自己負担なしでも、ブランド薬は自己負担あり、とかそういう話は頻発するだろう。

それからメディケアなど医療扶助系の保険の患者さんはまたちょっとちがう。たとえばペンシルバニア州の場合、8月13日づけで preferreed drug と non-preferred drug のリストが更新される。とてもややこしいことに、いままでカバーされていたジェネリック薬がカバー外になったり、あるブランド薬はカバーされるがそれのジェネリックはカバー外といった不可解な状況が起きている。これから1−2ヶ月は、患者さんからの電話問い合わせの対応に大わらわとなることが予想される。

というわけで、避妊薬の無料化とは言ったものの、なかなか現実は複雑である。