2012年5月22日火曜日

気力を消耗させてくれる患者さん

近隣の某病院のAオフィスが、ある種の保険の患者さんの受け入れを中止したり、また別の某Bオフィスが閉鎖した影響で、わがオフィスに移って来ている患者さんがある。

これらのオフィス出身(?)の患者さんたちは、社会的・経済的に困難な状況のなかにあることが少なくない。そういう方こそリプロダクティブ・ヘルスを維持増進することの意味合いは大きいので、ケアを引き継いでいくことはとても大事だ。

問題は、すぐ怒る患者さんが多いことである。私なにも悪いことしてないのに、電話でも、面談中でも、強い口調でがんがん要求ばかり並べ立てられると、非常に消耗する。

今日は、出だしから怒った顔で「文句」をいうかのごとくにしゃべる患者さんに参った。彼女の調子に負けじとこっちの口調も上げていっては身が持たぬ。で、正直に言った。

「○○さん、今のようにお話されると、私は固まって、あなたの力になることが全くできません。私はあなたと一緒に解決の道を探したいので、もっと落ち着いてしゃべっていただけると助かるんですけど。」

それでも、「あんたが悪いんやないけど、ガンガンガンガンガンガン!!!」と強い調子は続いたが、私はわざと低めの声でゆっくりしゃべり続けた。診察が終わる頃には、彼女の笑顔がちょっぴり見えたので、こちらも少し気が楽になった。

ほっとするのも束の間、今度は電話で性器ヘルペスのための薬のリフィル(おかわり)をリクエストする患者さん。このリクエスト自体はおおいに結構なんだが、最初から殴り込み的な物の言い方である。あーーこわ。普通におだやかにしゃべってくれたらいいのに、と思うが、これは彼女たちの「普通」なのかとも思う。

自分が必要とするものを、声を荒げて訴えることで獲得するパターンがあるような。そのようにまとめてレッテルを貼ってはいかんが、個人的印象まで。

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