2011年3月31日木曜日

塩分摂取の指針

1月31日に、Dietary Guidelines for Americans, 2010 (2010年版、アメリカ人のための食事指針)が発行された。摂取すべき食品・栄養素のことについて、細かく書いてある。政府や研究者たちが、研究の成果をこのようにまとめ、目標を呼びかけてくれるのは大事なことだ。だが、あるべき姿と目の前の現実とのギャップに、頭がクラクラしないでもな い。

たとえば、ナトリウムの一日摂取量は2300mg以下にすべき、とある。さらに以下の人は1500mg以下にすべきとある。
  • 51歳以上、
  • アフリカ系アメリカ人(黒人)、
  • 高血圧・糖尿病・慢性人疾患のある人
ナトリウムを食塩量に換算すると、
ナトリウム2300mgは 食塩約6g、
ナトリウム1500mgは 食塩約4g だ。

これはすごく大変なことだ。

現在アメリカ人の平均ナトリウム摂取量は3400mg(食塩換算で8.6g)だそうだ。ちなみに日本人の平均食塩摂取量はもっと多くて、11-12gと言われている。(日本でも2010年版『日本人の食事摂取基準』は、食塩に関して、男性は9g未満、女性は7.5g未満を目標にするように呼びかけている。)

http://www.cnpp.usda.gov/DGAs2010-PolicyDocument.htm
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/05/h0529-1.html

2011年3月23日水曜日

学生Aさんからのカード

先週見学に来た学生Aさんが、丁寧なサンキューカードを送ってくれた。心のこもったカードでとてもうれい。心のエネルギーがぐっとたまる心地がする。改めて、お礼状というのがいかに大事かつパワフルであるかということを実感。Aさんのていねいな文字にも感動。(私のカルテの字、大いに改善の余地あり。)

Aさんは大学4年生。これまで歯学部への進学を希望していたが、最近NPにふと関心を持ち、実際の仕事の様子を見てみたいと見学依頼をしてこられたのだった。NPといっても米国内には14万人いるし、WHNPの仕事も幅があるし、私のような働き方はそのホンノ一例にしか過ぎないし、もっといえば私の仕事も日によって変化がある。だからスナップショットのような1日見学でもし変な(?)印象を与えてしまったら責任大だな~と危惧してたけど、結果としては杞憂に終わったもよう。初めて学生を迎えた私にとっては、緊張感を伴いつつも、やはりいい一日だった。

5月の卒業まで忙しいと思うが、ぜひ今を大事に過ごしてほしいなと思う。将来のことも、あわてないで、じっくり探っていったらいいと思う。卒業を目の前にして、いろいろ焦りもあるかもしれないけど、いろいろな選択肢があるし、ひとつを選んだからといって、他を捨てるわけでもない。心を開き、アンテナぴぴっと研ぎ澄まさせていたら、きっと必要な情報はアンテナに引っかかってきて、Aさんならではのすてきな道が開けていくと思う。そんなことをメールにしたためた。

2011年3月21日月曜日

ピッツバーグ市長・市民の応援

在ピッツバーグの日本人向けメーリングリストに、ピッツバーグ市長が出した声明ほか以下のウェブサイトが紹介されていた。非常に力づけられる。

ピッツバーグ市長の声明(英語)
http://www.pittsburghpa.gov/mayor/article.htm?id=789

ピッツバーグ市議会が市民に寄付を呼びかけている声明(英語)
http://pittsburgh.legistar.com/LegislationDetail.aspx?ID=852858&GUID=3855CECD-742D-49FC-8C4A-870D4166BF33&Options=&Search=

時事通信社記事(日本語)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011032300559

2011年3月20日日曜日

在ピッツバーグ日本人への影響

ここへきて、なんの身体的被害・生活上の被害のない在米日本人の間でも、「疲れ」がたまってきているように思う。被災地の方々の心身の苦労・不便・苦悩を思うと、月とすっぽんなのだけど。在米一般日本人は一見全く無傷だが、家族の被害の大小にかかわらず皆やはり心は傷ついていて、セルフケアやコ ミュニティーの中での互いのサポートが大事なときだと思う。

身近なところで、日本人向けに予定されていた健康に関するセミナーが中止になったり、イベントの中止が検討されたりしている。非 常時だからなんでも中止・自粛というというのではなく、こういうときだからこそむしろ日本人で集まったり、集まる機会を新たな募金集めの機 会とすればいいように思う。ピッツバーグ大学やカーネギーメロン大学などピッツバーグ市内でも募金活動が活発で、こ れはきっと活動に参加している者にとっても一種の癒しになっているんじゃないかと思う。

と、人ごとのように書いたが、この週末は自分の心の立て直しを頑張った。日本の被災地で活躍するNP仲間たちがいるなかで、私は自分の周囲の人に対するスポークスパーソンをやっているだけで十分疲弊してしまい、金曜日にはちょっとしたことがきっかけでそれまでためていた感情が「噴火」してしまうなど、なさけない状況だったので。日本の被災地に行く飛行機代のつもりで、と日本災害看護学会とアメリカ赤十字を通して募金したのは少し気の安めになった。しっかり働いて、引きつづき募金しようと思う。仲間のレポートを読んで身が引き締まる。

2011年3月17日木曜日

St Patrick's Day

St Patrick's Day とはアイルランドにキリスト教を広めた聖人パトリックの命日で、アメリカではアイルランド系の人をはじめ今やみんなのお祭りになっている。

近くの大学のカフェテリアに机をもうけ、safe sex のメッセージを伝える各種ゲームとクラミジア・淋菌感染症のスクリーニング検査(尿検体で)を出前した。われわれスタッフも緑色のTシャツに身をかため、のりのりの雰囲気で学生をむかえた。

最初はわれわれを遠くからながめていた学生たちだが、1人おもしろがって飛びついてきた学生を皮切りに、次第におおいににぎわった。

2011年3月16日水曜日

目標遠のく

来週末、西海岸でとまとまんに会えるはずだったが、地震・津波・発電所の混乱のさなかのため、やむなくこの計画は中止となった。もし強行したとしても、地震のことを思いながらでは気分的に楽しめなかったと思う。そうはいっても、やっぱり指折り数えて楽しみにしていたので、飛行機やホテルをキャンセルするのは辛い。ハーフマラソンのゴールがすぐそこだと思ってラストスパートをかけていたのに、急に「何言っとん?これはフルマラソンやで。」と言われた気分、と言ったらちょっと大げさか。

感謝すべきは、日米離れていても、お互い健康で仕事に励めていることだ。スカイプ(最近はGmailのチャットを使うことが多いが)で朝夕お互いのupdate 確認もできている。ありがたや。


2011年3月15日火曜日

NPに関心のある学生さんがやってきた

今日はNPになることを考えている大学生をshadowing に受け入れた。文字通り私の影となって、一日をくっついて過ごしてもらった。私のやっている仕事はいろいろあるNPの仕事のほんのほんの一例にすぎないが、「実際に見に来てすごくよかった。」「患者さんのことをよく知ろうとしていると思った。」と言ってもらえてうれしかった。

2011年3月14日月曜日

大地震後の出勤

今日月曜日朝、他の診療所のスタッフも含めて全員(300人弱)に一斉メールを出した。電話やメールでの気遣いへの感謝、自分の家族は幸いにも安全であること、日本全体にむけて皆のサポートいることなどを書いた。

友達から私の家族の安否を尋ねる電話やメールが今日も続いている。かかりつけの歯科医も心配して電話してくれた。皆のサポートが嬉しく大変ありがたい反面、そのつど状況を説明し続けないといけないのは結構大変である。そうは言っても、気遣ってくれている彼らに自分の家族の状況を伝えたり、彼らが引き続き出来るかたちで日本をサポートしてくださるようにお願いするのは自分の役割だからやるっきゃない。

仕事中は忙しくて、地震・津波のことを一瞬忘れられたので、精神的には助かった。診察室から廊下にでたときや、トイレに向かったときはまた被災地のことが頭のなかをぐるぐるとまわる。

日本人NPの仲間たちが何人か被災地に向かう中で、自分の無力感を感じることが多い。そんな中Twitter で紹介されていた西宮市議会議員・今村岳司さんの文章を読んだ。阪神大震災の被災者である今村さんが、被災地の人向けに書いたメッセージ。特に印象に残ったところ3箇所を引用する。

被災していない人たちは、
それぞれのところで、一所懸命規律正しく働いて、税金を納めることこそ、
ほんとうに被災していないみんながやるべきことです。

(小芋コメント:私が収める税金はこっちの州・連邦政府に行ってるから、残る手取り収入の中から精一杯日本に寄付する。どこに寄付するかはもう少し考える。被災地で役立つプライマリケアやその他のスキルのない私が被災地に行くより、その飛行機代や食費にかかるであろう額をそっくり寄付したほうが多くの人の役に立つのは確実。行くほうがかえって迷惑。)

日本人としての誇りを失わずにそれぞれの場所で強く生きることこそが、大切なのです。

(小芋コメント:私は在ピッツバーグの人とともに、今ここで自分の役割を頑張る。)

「できること」を改めて考えました。
考えて出た結論は、
落ち着いたという雰囲気になってきたときに行動を起こすことでした。

(小芋コメント:私は長期戦で対策を考えていく。)

今村岳司さんの記事
http://xdl.jp/diary/?date=20110313#20110314

2011年3月13日日曜日

なさけない私

とにかく落ち着かない。NPメーリングリストで交わされる情報や テレビやインターネットで見る画像が四六時中頭の中を駆け巡り、夜も緊張してなかなか寝付かれなかった。被災地にいるわけでもなく、被災地に向かっているわけでもなく、海と大陸を隔てたピッツバーグにいるにもかかわらずーー。情けない。

今朝もとまとまんと話している間は幾分落ち着いたが、彼と話終えた後はまた頭のなかがグジャグジャになり、このままではいかん、と取りあえず外にでた。足が向かったのはアウトドア店。小型のemergency kit を買い、家に帰ってから非常用持ち出し袋を大まかに整えた。ここらでは地震はないんだけど、とにかく災害・テロすべてに対する恐怖感がましてしまっていて、こういう作業にいたった。

ピッツバーグの日本人向けメーリングリストで、日米協会が募金を始めたことなどが紹介された。各地の日本人会や日本協会でも同様の動き。アトランタの日本人の友達たちもいろいろ知恵を練っている。職場でも募金を呼びかけるつもりだが、呼びかけ方や義援金の送り先についてまだ思案中。

夜になって母と電話がやっと通じた。声が聞けてほっとした。東京にいる父と妹は電車がまだ途中までしか通っていないので家に帰れず、妹のアパートでの待機が続いている。

2011年3月12日土曜日

地震・災害対応マニュアル

被災地で看護・介護にあたる人むけの情報の宝庫 http://www.coe-cnas.jp/keaken/
慢性疾患を持っている人、妊婦さんむけの情報もある

多言語で書かれた地震対応マニュアルhttp://nip0.wordpress.com/
留学生たちが作ったものだとのこと。

NPの仲間の1人が明日ニューヨークから日本に向けて帰国し、被災者の支援にあたるという。その迅速な行動力と勇気に hats off だ。

2011年3月11日金曜日

東北・太平洋沿岸地震 

日本で大きな地震・津波の被害が続いている。NHKニュースをインターネットで見ているが、言葉もない。町ごと津波にさらわれたり、水に浸かってしまったりーーーーこれが一夜の悪夢であればよいのに。

今朝出勤前にとまとまん、父(出張中)、妹とは話ができたが、母とは連絡がつかなくて、日中仕事になかなか集中できなかった。夜(米東部時間の)になって おば→父(出張中)→私 と交わされたメールで無事が確認できたのでほっとした。家の外壁が壊れたり、家の中がめちゃくちゃになっているようだ。実家付近では電気・水道・ガスが全部止まっている模様。

テレビなどで地震のニュースを聞いた友達や家族が メールやFacebookや電話で安否を気遣ってくれてありがたい。仕事中も前のボスからメールがきたり、ボスのボスから電話が入ったり、みんなで心配してくれている。

読者の皆さんのご家族・お友達のみなさまが無事でありますように。災害にあった方々のため、今はただ祈ることしかできない私。

2011年3月9日水曜日

読者からいただいたコメントへのお返事

2日前に読者からいただいたコメントへのお返事を書きます。コメント欄に書くにはちょっとボリュームがあるので、こっちに書こうかと。

私は、春から大学で看護を専攻します。
看護師、保健師、助産師、養護教員、どの道に進むかまだ決めていませんが、将来は人の役に立つ仕事をしたいです(^^)

入学おめでとうございます! 看護学を学ぶと、さまざまな活躍の可能性が広がりますよ。ぜひ楽しんで勉強なさってください。学校の中でも外でも、いろいろな人に出会っていろんな話を聞いてみてください。ご自分のアンテナを研ぎ澄まさせて、アンテナにかかってくるものを目ざとくキャッチしてみてください。たのしみ、たのしみ~~

最近、ナースプラクティショナーという言葉を知りとても興味を持ちました。
大変失礼な質問ですが、どれくらいの学力が必要ですか?
大学の目安とかありますか?

ぜんぜん失礼ではないですよ。ナースプラクティショナーに限らず、ヘルスケア領域の仕事は、学校で勉強しているときも、卒業してからも、ずっと勉強が続きます。医療は常に進歩していますし、また時代・世の中そのものもどんどん変わるからです。ですからここで必要な「学力」は、偏差値や大学ランキングのようなもので測れる種類のものとはちょっと違います。

ではどんな「学力」が必要かといえば(これは私の考えですが)、じぶんの頭でよく吟味して考えて問題解決していく思考パターン、一緒に働く仲間や患者さんとコミュニケーションが図れる力、それから勉強以前に自分の体調や生活をいい状態に整えて維持する力、といったものが鍵となります。こういった力が備わっていると、医学の進歩や世の中の変化のさなかでも、柔軟に対応してついていくことが出来ると思います。

あと、英語以外で必要な言語はなんですか?
フランス語、ドイツ語、アラビア語、中国語、韓国語などから選ばないといけないんですが、個人的には韓国語に興味があります。でも、医療系はドイツ語の方がいいかなあとも思って悩んでいます。
質問ばかりで、すいません;;
返信してもらえたらとても嬉しいです。

第2外国語の選択に迷うなら、思い切って第3、第4、第5外国語、、、と遠慮せずにいろいろ学んじゃうのがお徳かもしれません。ただマスターするのは大変 なので、以下に選び方のヒントを書いてみたいと思います。

どんな外国語を学ぶかにあたっては、いろいろな考え方があると思います。例えば、自分の趣味や純粋な興味から選ぶ場合もあるでしょうし、その言語を使って自分が何をしたいのかで選ぶ場合もあるでしょう。韓国語に興味がおありとのことなので、その率直な気持ちで韓国語を学ばれるのはよいと思います。言葉だけでなく、その言葉が使われている地域の文化まるごとぜひ学んでください。

ただもし、学んだ外国語を使って、なるべく世界の広範囲で仕事や交流がしたい、という気持ちがある場合は、全世界でどれだけの人がその言語を使っているのか(または自分が活動したい地域でどの言語が話されているか)という事実は、ひとつ無視できないポイントだと思います。

ちなみに国連の公用語は、アラビア語、中国語、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語の6言語だそうです。アラビア語はアラビア圏で、フランスはフランス・スイス・イタリアなどのほかアフリカ圏で広く使われています。スペイン語は、スペインに限らず、中南米で広く使われています。

北米には中南米出身の人が多く住んでいるため、人と接する仕事をしている人にとっては医療分野に限らずスペイン語が非常に役立ちます。もちろんほかの言語も出来れば便利ですが、人口的にはスペイン語使用者が他の言語使用者より多いので、スペイン語の必要性を感じています。

ご自分の住んでいらっしゃる地域には、どんな言葉を母国語とする方が多いですか? それをひとつの目安にする方法もありますね。

いろいろ書きましたが、人生長いので、「とりあえず今は一番興味のあるものを学んで、また後で他の言語も学べだらいい。」と思えば、少し気が楽になるでしょうか?


2011年3月8日火曜日

友達の作りやすさにまつわる不思議な違い

アメリカに住んでいると、比較的簡単に日本人と友達になれることが多いように思う。

日本に住んでいると、日本人を探すことに困らないどころか、周りは日本人だらけなんだが、その辺の人と簡単にお友達・知り合いになれるとは限らない。

日本国外では普段日本人との出会いが少ないから、「日本人」という共通項の意味が増すのかな。加えて、外国での生活のなかで、あまりよく知らない人とでも他愛のないおしゃべりをすることに慣れてしまっているので、相手が日本人だとなおさら話が弾むのか。

以上、日本人の友達とのある日の会話より。

2011年3月7日月曜日

ポットラック・パーティー

みんなが持ち寄った料理の数々。

ポットラック・パーティーとは、お客がそれぞれ食べ物や飲み物を持ち寄って開くタイプのパーティーのこと。あらかじめサラダ係、メインディッシュ係、飲み物係などと決めておくこともあるし、何の打ち合わせもせず出たとこ勝負で開かれることもある。

昨夜は音楽を専攻している友達の家でのポットラック・パーティーに招かれた。彼女を含む学生5人が、がっしりしたつくりの古い家に住んでいる。パーティーの参加者は住人5人中4人と、それぞれの友達で、参加人数の合計はたぶん30人は下らない。

ピッツバーグ大学や、カーネギー・メロン大学の学生が多かったけど、卒業してOPT中の留学生や、自営で働いている人もいた。把握できた範囲では、日本人、台湾人、中国人、韓国人、ブラジル人、インド人、アメリカ人。話せなかった人も多かったので、たぶん他の国籍の人もいただろう。日本での留学歴のある人や、小さいときに親の仕事の関係で日本に住んだことのある人などもいた。専門分野は、言語学、ロボディクス、コンピュータ・サイエンス、指揮、心理学、などなど。英語学校で英語の特訓中の人も。

ぜんぜん知らない、いろんなバックグラウンドの人と、突然いろんなおしゃべりをするというのは最近あまりする機会がなかったので、新鮮だった。Emory University のISSP(留学生センター)の行事や、大学時代に関西留学生会館に住んでいたころの鍋パーティーを思い出す。もっとさかのぼれば、AFSを通して知り合った他の留学生との交流もあったなー。みんなきっと、それぞれユニークで面白い人生を歩んでいることだろう。

2011年3月6日日曜日

Home & Garden Show

ピッツバーグさくらプロジェクトとは、ピッツバーグに桜を植える有志のグループで、North Park に過去2年にわたって桜を植えてきた。http://www.pghsakuraproject.org/

今年も来月9日に桜を含む計50本の木を植える予定にしている。で、このプロジェクトについて多くの人に知ってもらい、できれば植樹を手伝うか木を買うお金を寄付してもらえるようにいろいろなところで呼びかけやイベントをしている。

4日からコンヴェンションセンターで開幕した Pittsburgh Home & Garden Show でも、活動を宣伝をするため小さな場所を確保した。金曜日仕事のあと2時間半だけ宣伝のボランティアをした。チラシを渡したり、興味をもってくれた人には地図を見せながら、過去2年の植樹の成果を説明したりした。Tシャツはたくさんは売れなかったが、漢字で書かれた「桜」の字がかっこいいと言って買ってくれた人もいた。

「すばらしい活動ですね。ちょっとだけだけど寄付します。」と言って1ドルをさわやかに入れてくれたり、「ピッツバーグに桜の名所ができたら、ワシントンDCまで行かなくていいわけだね。」と言ってくれる人もいれば、「さくらんぼは食べられるの? え、花楽しむだけ?そんなのつまらん。」という人もいた。

この Home & Garden Showには、その名の示すとおり、お風呂、サウナ、ガレージ、窓、ドア、台所、子どもの遊具、花の球根、蘭、人工芝、鍋、ミキサー、ピアノ、じゅうたん、カーテン、家具、掃除機、洗濯機などなど、家と庭に使うありとあらゆるものが展示・販売されている。早足で一回りするだけでも、たぶん1時間近くかかる。まじめに一つ一つ見てまわったら、軽く半日はかかりそう。変わったところでは、犬の里親さがしコーナー、ハンモック体験コーナーなども。ちなみに入場料は10ドル。今回私はボランティアだったので、ただで入れさせてもらった。じっくり見る時間はなかったけど、雰囲気は味わえておもしろかった。http://pghhome.com/index.php

2011年3月3日木曜日

青空


青空に顔がにやけた。でも帽子・手袋なしで昼休み外にでたのはバカだった。気が早すぎた。それでも青空は手放しにうれしい! 春まであと16日(定義上)。

2011年3月2日水曜日

紹介した、その後

自分の専門外の問題だったり、あるいはERでの迅速な対応が必要なときなど、患者さんを別の医療機関に紹介することがしばしばある。で、紹介したあとどうなったかは、ほとんどの場合分からない。すごく自分が心配に思うときは数日から1週間後くらいに患者さんに電話をして、受診したか、またどのような診断・治療が行われたかなどを尋ねるようにしているが、連絡が取れなくて謎のまま終わることもある。

今日とてもうれしかったのは、2週間前に出会ったAさんが、勧めたとおりに別のクリニックへ受診してくれたと分かったこと。アジア某国出身のAさんとの会話は、言葉の壁があって結構難しかったので、なおさら「その後」のことが分かってうれしかった。

なぜ受診したことが分かったかというと、クリニックのB医師から私が行った治療に関して電話で質問があったためだ。B医師がAさんのヒストリーを取る中で最近受けた治療の話になり、でもその詳細がつかみきれなかったために、確認の電話をしてきたというわけ。私としては、B医師が行った診察やこれから実施予定の検査の話などが聞けて、あぁ、やっぱり診てもらってよかった、と一安心できた次第。

2011年3月1日火曜日

未成年者に日焼けベッドを禁止する法律

紫外線を浴びることで皮膚がんのリスクが高まることはよく知られているが、あえて日焼けサロンなどに出向いて人工的に日焼けをする人が少なからずいる。特に冬の時期、白人の患者さんの間で日焼けサロンに足しげく通っている人をときどき見る。その中で一番多いのは高校生・大学生。30-40代の人もちらほら。フロリダにバケーションに行く前に、皮膚を慣らす(?)ためにちょっと行っただけよ、などと弁解する人も。

州によっては、未成年者の日焼けベッド使用に保護者の同意を求めていたり、14歳以下は医学的に必要ない限り使用禁止している州などもあると知った。州別の法整備状況はこちら。
http://www.ncsl.org/default.aspx?tabid=14394

アメリカ小児科学会、アメリカ皮膚科学会などは未成年の日焼けベッド使用を禁止する法律の作成を支持しているとのこと。こちらはアメリカ小児科学会が昨日発表した文書。
http://www.aap.org/advocacy/releases/feb2811studies.htm

強引なやりかたではあるが、このくらいしないと効果がないか?、未成年に対してのこのような法律の作成が、大人の人にとっても日焼けベッドの危険性を思い直すきっかけになればいいが。日焼けサロン企業側は法整備に大反発するのかも。