2009年9月30日水曜日

ほんとの承認までの長い道のり

子宮頸がん予防に関して詳しい S さんから、「(日本での子宮頸がん予防)ワクチンはまだ正式に承認されてないと思います。」とメールをいただいた。
たしかに、もう一度記事をよく読むと「ワクチンを承認してもよいとの結論を出した」
ということであった。記事の見出しには「承認」とあっても、ほんとのほんとの承認までには、まだもう少し道のりがあるようだ。

2009年9月29日火曜日

サーバリックス承認される

以前、日本での子宮がん予防ワクチン承認への動きについてお知らせしました。http://koimokko.blogspot.com/2009/09/blog-post.html

ついに今日9月29日、子宮頸がんワクチン、サーバリックスが承認されたとのことです。大きな一歩! このワクチンは、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、16型と18型の感染を予防します。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009092900981

尖型コンジーマ(性器にできるイボの一種)の原因となる、HPV 6型・11型も含めて4種のHPV感染を予防するガーダシルのほうはまだ承認されていないようです。

時をほぼ同じくして、アメリカでは、FDAが男性へのガーダシル(Gardasil)接種を承認したとのことです。
http://www.banyu.co.jp/content/corporate/newsroom/2009/merck_0916.html

2009年9月27日日曜日

ピッツバーグの日本人むけイベント

昨日は、ピッツバーグの日本人に対して医療面でのサポートをしている JCOというグループのイベントに出かけた。午前中は、アメリカで医療を利用するにあたってのいろいろな困った経験、どういうサポートがあったら日本人としてとても助かるかーーなどについてざっくばらんに話し合った。(今後の活動につながるといい。)

お昼をはさんで、午後は、インフルエンザについての講演を聞いた。会の内容もとてもいいし、こういう場でほかの日本人の人と交流できるのもすごくありがたい。JCOの会に参加するのはこれで2回目。できるだけ毎回参加したい。ゆくゆくは「お客さん」として参加するだけじゃなくて、自分も貢献できるようになりたい。

前兆(aura)を伴う偏頭痛 と 避妊法

過去の日記http://koimokko.blogspot.com/2009/08/blog-post_13.htmlに関して、かえるさんより質問がありました。

急なエストロジェンの降下がトリガーとなって、偏頭痛(片頭痛)の発作を起こすとは習いましたがアウラがあるとエストロジェン自体を排除した避妊方法になると走りませんでした。私はmonophasicだと一定量のエストロジェンを供給できるので、問題ないと思っていました。それとも、エストロジェン自体が Trigeminal nerveを刺激するのですか?

偏頭痛の超詳しいメカニズムはまだ解明されていないとしても、かえるさんがおっしゃるようにエストロジェンの降下が関連しているのは間違いなさそうです。

エストロジェン入りの避妊薬を使うことで、だれしもすこーし虚血性脳梗塞のリスクがあがりますが、もともと健康な女性に虚血性脳梗塞は極めてまれなので、すこーしリスクがあがったところで現実的には問題がないです。

では偏頭痛もちさんはどうか。偏頭痛のある人は、偏頭痛のないひとと比べて、虚血性脳梗塞のリスクが3.5倍くらい。このうちaura (頭痛が起こる前に現れる視覚症状、言語障害など)ありの人のリスクは3倍、aura のある人のリスクは6倍くらいと言われています。同じ偏頭痛もちでも、auraがあるかどうかで、リスクが違うのです。

ここにエストロジェンを含有するピル・パッチなどの避妊方法を加えると、さらにリスクが加わります。タバコを吸っている人はなおさらです。

WHOのクライテリアでは、aura のある偏頭痛もちさんにエストロジェン入りの避妊法を使うことは禁忌とされていますが、こちらを読んでいただくとわかるように、ガイドラインによって、見解に違いがあります。
http://www.arhp.org/Publications-and-Resources/Clinical-Fact-Sheets/women-and-migraine

いずれにしても、auraがない場合は、エストロジェン入りの薬を使ってOKというのが共通見解です。 エストロジェン入りのピル・パッチ・リングを使ったほうが、偏頭痛が減らせることも。ただし必ずよくなるわけでなく、特にプラセボ期間に症状が悪くなる(偏頭痛が起きる)こともあります。その場合は、プラセボが短いピル(Loestrin 24 Fe など)を使ったり、プラセボがより少ないピル(Seasonique, Seasonal, Lybrel)を使ったり、Nuvaring をring-free week なしで4週間ごとに交換する方法をとったりします。Seasonique などの長期間型ピルが保険でカバーされない場合は、カバーされるタイプの monophasic のピルのactive pillsだけ使うこともあります。これだと年間あたり13パックではなく15パック必要になりますが、患者さんのお金の負担はこの方が経済的ということもよくあります。

じゃ、auraありの患者さんはどうするか。progestin-only の方法、つまりprogestinだけ入っているピル、インプラノン、Mirena(IUD)、Depo Provera (注射)、それかホルモンと全く関係のない Paragard (銅負荷IUD)、またはバリア法ということになります。

しかしながら、若くて健康(特に心血管系の病気のない)な女性には、虚血性脳梗塞の起こるリスクがもともと極めてまれです。タバコすわない、既往歴・家族歴的にも問題がないーーそういう患者さんにはリスクとベネフィットを説明した上で、最終的に患者さんがエストロジェン入りの方法を選び取ることがないわけでもありません。相対リスク、絶対的リスクを数字を挙げて説明します。リスクが何倍になるか、ということよりも、10万人中何人のリスクから何人のリスクに増えるのか、ということのほうが考えやすいですから。

エストロジェン入りの方法をどうしても選択するとき、個人的には第1選択は Nuvaring です。15mcgなので、ピルよりもさらに低用量、使い方が簡単(毎日何かする手間がない)、血中のホルモンレベルが安定する(膣から一定量が吸収されるので)などいろいろメリットあるので。

2009年9月25日金曜日

遠距離恋愛

昨日の日記では、愚痴がオーバーヒートしてしまいました。反省です。

とまとまんが、かつてピッツバーグの大学院に留学していた Pitt さんの記事「遠距離恋愛」を見つけて、私に知らせてくれました。記事を読んで、とまとまんも私も、Pittさんから励ましてもらったきもちになって、とてもうれしくなりました。私たちは遠距離恋愛3年余りの後に結婚し、1年半弱一緒に住んだものの、その後私が留学したため、ここ2年別居が続いています。日米の時差13(冬は14)時間とスカイプのおかげで、1日2回は話をすることができて感謝です。Pittさんが留学していた2004年当時は、おそらくスカイプはまだなかったと思うので、コミュニケーションにはきっと苦労されたと思います。

Pittさんにメールを出し、ブログで紹介させていただきたい、とお願いしたところ、快くOKしてくださいましたので、ここにリンクを張ります。ぜひご覧ください!
http://www.geocities.jp/okacchi1978/page019.html

2009年9月24日木曜日

気分わるーっ

午前14人、午後14人、計28人。これでもか、これでもか、これでもか!って感じ。けど、オフィスマネジャーは、「4人/hr X 7hr = 28人/日。うん、余裕。」としか思っていない! お疲れさま~~、の一言でもあれば少しは頑張った甲斐があるのに。

4時ちょっと前には、「メディカルアシスタントたちには超過勤務代払えないんだから!」みたいなことをわざわざ言いに来てくれた。そんなこと言われたって、突然診察が早くできるわけじゃない。ちなみに、1時間枠にだいたい5、6人の予約が入っている。ドタキャンする患者さんや単に来ない患者さんがいるから、という理由。ちなみに予約枠を設定しているのは、オフィスマネジャーだ。

こうしてマネジャーは私にものすごくプレッシャーをかけておきながら、同時に「カルテの記録は患者さん1人終わるごとにちゃんと終わらしておかないと、どうしても書き逃しが出るだろうから、やめなさい。」とまた言ってきた。S・Oデータの要点とAssessment, Plan は必ず書いているので、後からでも書き足せるのだが。私だってカルテの記録をそのつど完成させたいに決まっているが、診察室から一歩外に出た瞬間に、もう2つの診察室に患者さんがすでに入って待っている状態が続いていたら、どこかで時間短縮せないかんやん! 

患者さんの波がいつまでも引かず、あと何人診察したら終わるのか、今自分がスケジュールのどこにいるのかも分からない(確認する暇すらない)まま診察が続くのは、恐怖に近い。

数値目標に最大の関心があるマネジャーと、一日の終わりに戦う気力はなし。かけるべき電話をかけて、記録を終わらせて、検査結果類は明日に全部残して、で精一杯。いまごろティーナは学会でいい思いをしているんだろーな、などと思いながら。(なんたって会場がリゾート地。)

オフィスマネジャーは、「社内で毎月一番多くの患者さんを見ているBさんのオフィスに行って、彼女と半日か1日すごしてみたらどう?」と帰り際に言ってきた。今のオフィスマネジャーのもとで今日みたいに扱われるよりは、何事も大歓迎である。Bさんのオフィスはある小さな大学町なので、若くて健康な患者さんがほとんどだから、うちのオフィスとは条件が違いすぎる、といううわさも聞いたことがある。ま、でも人の実践を見るのは好きなので、ちょっと遠いけど行くのは悪くないとおもう。

トイレに行くのも水を飲むのも忘れて過ごしていたせいか、午前も午後も後半はとても気分が悪かった。胃はすでに空っぽなのに、吐き気がするかんじ。それでも何事もなきように、むっちゃ笑顔で診察を続けた結果、夕方その無理の反動でむっちゃ悲しくなった。ご飯食べないで寝ちゃいたい気分だったが、スカイプの向こうの とまとまんがダメだというので、とまとまんが出勤した後がんばってご飯を作って食べた。

最近日が短くなったこともあって、あんまり運動できてなくて、よくない。曇り空だと、なおさら気分が落ち込む。落ち込んでばかりいてもしゃーないので、このまえ撮った秋晴れの写真を見よう。

2009年9月23日水曜日

マンモグラムを受けるのをためらっている方へ

乳房のX線撮影のことを、マンモグラムといいます。アメリカでは40歳以上の人は、毎年受けることが進められています。40歳より若くても、過去に乳がんになったことがある人や、家族内、とくに母親・姉妹などが乳がんになったことがある場合は、医療者の判断で早めのマンモグラムが進められることもあります。

「忙しくって、受けに行く暇がない」という人へ:

マンモグラムにかかる時間は全体で15分ほどです。マンモグラムは、「しこり」が手で触れられる大きさになる前の小さながんも見つけることが多いです。もし乳がんが見つかった場合、早期に治療を始められるので、治療や回復にかかる時間がいずれも短期間ですみます。毎年15分のマンモグラムの時間を惜しんで、マンモグラム撮影に行かなかったとして、 仮に乳がんが進行してしまうと、自覚症状がでるころには、リンパ節や乳房以外の臓器にがんが進んでしまうこともありえます。すると、治療は困難になりますし、下手すると死ぬまでがんの痛みや症状とつきあう羽目になるかもしれません。仕事や、家事や、子どもの世話や、介護などなど、1人何役もこなしている女性も多いでしょう。家族思いであるために、自分のことを後回しにしてしまう女性は少なくないと思いますが、忙しい人ほど、毎年15分のマンモグラムを惜しまずに受けてほしいと思います。受けたほうが、きっと時間の節約になります。

「痛いっていうじゃない?」という人へ:
月経のある人は、月経前の時期ではなくて、月経後にマンモグラムを受けたほうが乳房がやわらかいので、不快感が少ないとおもいます。放射線技師はなるべく不快感が少ないように、セッティングを工夫してくれるはずですが、痛みに対する不安が大きい場合は、台を暖めたりパッドをあてるなどの方法がないか、技師に聞いてみてください。技師も患者さんがなるべく快適に過ごしてくれるほうがいい画像がとれるわけなので、頑張ってくれます。なお、仮に痛みを感じるとしても、それは何分も続くわけじゃありません。撮影が終わるまでの数秒から数十秒です。ご心配なく!

「お金がないのよね」という人へ:

日本では健康保険があるので、問題ないですが、アメリカでは無保険の人も大勢います。American Cancer Society や Susan G. Komen for Cure といった組織とコンタクトをとると、無料あるいは定額でマンモグラムを撮る手段を教えてくれます。

「わたしの胸は小さいし、自分で触診できるしー」という人へ:
マンモグラムは男性の乳房の撮影も出来ます。乳房が小さくたってだいじょうぶです。自分で行う触診&観察はとても大事ですが、微細な変化を捉えるという意味では、マンモグラムの役割を見逃すわけにはいきません。

「うちの家系には乳がんはないんで、私は大丈夫」という人へ:
BRCA1, BRCA2などの遺伝子による乳がんの発現は、乳がん全体の割合からすると5%ほどと言われています。アメリカでは8人に1人、日本でも20人に1人の女性が乳がんになる時代です。そのぐらいすごくありふれたがんなので、もはや家系にないからリスクなし、というわけにはいきません。

もし身の回りでマンモグラムを先延ばしにしている人を見かけたら、以上ご参考までに。

乳がんのプレゼンテーション終わる

今晩、夕方6時半から、地元の教会で開かれた催しに参加してきた。前半は地元の病院のスタッフが、糖尿病について講演。後半は女性参加者が乳がんについてのセッションに参加し、男性参加者は別の部屋で前立腺がんについての話を聞く、というプログラム。

パワーポイントを映し出すスクリーンがとても小さかったり、プロジェクターの設定に戸惑ったりということはあったけど、楽しい時間が持てた。乳がんのセッションに参加した女性は、30人弱だった。少人数なのだけど、なんたって会場が礼拝堂なので、叫ぶようにしゃべらないといけないのが辛かった。(マイクが使えなかった。)

気軽に質問やコメントをくれる人が多かったので、それで話が膨らんでよかった。自ら乳がんを経験した人も来てくれていたし、身近な家族や友人を乳がんで失った人の体験談、マンモグラム体験談などがどんどん語られた。今晩の催しがきっかけになって、マンモグラムや診察を受ける人が増えてくれるといいが。

アメリカがん協会のスタッフの人や、州の保健省(Department of Health) の看護師の人たちと出会えたのもよかった。

ブログのコメント欄などで応援してくださったみなさん、ありがとー。パワーポイント作りを手伝ってくれた とまとまん、ありがとー。(アメリカで作っているファイルをメールで日本に送信して、それを日本で添削してもらって、それをまたメールで送ってもらって、、なんて便利な世の中です。) さて、日本の学会の準備はまだまだこれから。。。今日のところはおやすみなさい。睡眠不足。。。

某オフィス出張最終日


家から車で1時間ほどの町にある某オフィスに、7月以来ほぼ毎週出張してきた。農業がさかんな地域。スタッフも患者さんもとても温かい人がおおくて、私のお気に入りのオフィス。来月からは別のオフィスの別のNPが定期的に来ることになったので、私の役目は終わることになった。またいつでも機会があったら、ぜひ声をかけてくださーい、とオフィスマネジャーに念を押してきた。

外は一面緑の世界だったのに、すっかり秋の風景に。天気はよくなかったけど、記念に写真を撮った。

2009年9月22日火曜日

急遽パワーポイント作る

明日予定されている乳がんについてのプレゼンテーションで、指定されたパワーポイントを使うようにいわれていたのだが、昨日になって、「やっぱり独自のパワーポイントでもいいよ。」と言われた。(最初からそう言ってよ~~~)指定されたパワーポイントを使って 無理やり練習していたけど、自分で作っていいといわれたらやっぱり作りたくなって、昨夜急遽作った。さっきメリーさんにひと通り聞いてもらってきた。本番は明日の夜。がんばりまうす。

マンモグラム撮影風景の絵を、このウェブサイトから取った。便利。
http://visualsonline.cancer.gov/browseaction.cfm?topicid=50

2009年9月20日日曜日

乳がんについてのプレゼンテーション

水曜日の夜に、地元の教会で乳がんについて話をすることになっている。地元の組織とのタイアップ事業で、趣旨・内容ともに大賛成なのだが、指定されたパワーポイントを使わなきゃなんないのが、なんともやりにくい。パワーポイントを作る手間がない点は楽なんだけど、人の作ったパワーポイントでしゃべる、というのはどうも楽しくない。あと、このパワーポイントは文章が多いのも問題だ。けど来てくれるお客さんには ためになる発表にしたいから、がんばる。

ベビーシャワー


スタッフのSさんの出産を前に、昨日土曜日にベビーシャワーが開かれた。ベビーシャワーというのは、いわば出産前祝会みたいなかんじ。ブライダルシャワーと一緒で、お客さんは基本的に女性ばかり。本人があらかじめ希望しているプレゼントのリストのなかからプレゼントを選んでもいいし、全く自分の好みで選んだプレゼントを持ってきてもいい。

和やかな会だった。50人くらい来ていたとおもう。
プレゼントを全部開け終わるまでに、実に1時間はかかっていた。


Sさんと赤ちゃんと家族みんなの幸せを願う。

2009年9月17日木曜日

プロフェッショナルの生き方の一例

日本人NP仲間のメーリングリストや友達とのメールのやり取りの中で、仕事や家庭生活のありかた・バランスなどの話題がよくあがる。そんな中で、最近読んだ記事のいくつかを自分のための記録という意味もこめて貼り付けておく。

公衆衛生大学院で学ぶ、吉田穂波さんの語る「アメリカ女性が仕事と子育てを両立できるワケ」

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/yoshida/200908/511705.html

記事に寄せられたコメントも面白い。この記事の前後にも関連記事がある。
(会員登録がちょっと面倒ですが、いちど登録してしまえば後は楽。)

週刊医学界新聞から。国際女医会会長であり放射線科医の平敷淳子さんのインタビュー。
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02846_01

2009年9月16日水曜日

子宮頸がん予防ーー日本国内の変化

子宮頸がん検診やHPVワクチンに関して、日本での現状を語っている対談を読みました。日米の違いについても触れられています。
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02844_01

2009年9月15日火曜日

お隣の2009H1N1インフルエンザ

隣町の大学で、2009H1N1インフルエンザ、いわゆる新型インフルエンザが流行っています。いよいよ身近なところにやってきた感じです。

米国内の州別流行状況の地図
http://www.cdc.gov/h1n1flu/updates/us/

妊婦にたいするH1N1インフルエンザワクチン使用に関してのCDC情報(英語)
http://www.cdc.gov/h1n1flu/vaccination/pregnant_qa.htm
研究で明らかになっていることと、まだ分かっていないことを、はっきり説明しているところにとても好感がもてます。

2009年9月14日月曜日

ピッツバーグへの転勤

ピッツバーグに複数あるオフィスのうち、AオフィスでNPのポジションが空いたという連絡が会社内のNPに連絡があった。このオフィスに転勤を希望するNPがいなければ、会社外に広告を出すと。

1週間半ほどいろいろ悩み、いろんな人に相談したうえで、今日ピッツバーグへの転勤希望を出した。

今まで自分のオフィスで働く以外に、Aオフィス含む5か所に出張してきた。同じ組織内のオフィスだから、ところ変わってもNPとしての役割やカルテの形式はまったく同じなのだけど、各オフィスマネジャー(所長)のマネジメントの仕方、スタッフの雰囲気、そういったものはすごく違うことを感じている。会社のトップから、NPは1日最低24人の患者さんを診るべし、みたいなカツが入っているらしく、どのオフィスも年々プレッシャーを感じていることは否めないが、所長の考え方・スタイルで、随分様子は変わるものである。

ピッツバーグの A オフィスでは、スタッフが非常にサポーティブであるという印象を持った。NP1人+メディカルアシスタント1人+所長で切り盛りする小さなオフィスだ。NP1人オフィスは、卒業後すぐだったらとても行けなかったとおもうけど、今ならチャレンジできる。協力医との関係が今のオフィスよりも近い点も、私にとって非常に魅力。

私がピッツバーグに移ると、当然私の今いるポジションに空きがでるので、会社は新たに募集をかけないとならない。新しい人が見つかるまでは、しばらく(数ヶ月?)ここにいることになりそう。もしくは、ピッツバーグとここをしばらく掛け持ちすることもあるかもしれない。

ちなみに、給料にはなんの変化もない。出費は確実に増える。出張じゃなくて自分の勤務地としてピッツバーグに通いだすと、ガソリン代も駐車場代も出なくなる。オフィスの入っている建物に併設されている駐車場は、駐車場代金が1日20ドルらしい。20分くらい離れた駐車場だと1日5ドルらしい。ゆくゆくはバスで楽に通える範囲に引っ越したいとおもっている。家賃は倍くらいになるかもしれないけど、1時間以上かけて朝晩通うよりはいいとおもう。

ピッツバーグ近郊に引っ越したら、NPグループのネットワークに入って、ぜひほかの組織で働くNPとも交流したい。コーラスにも復帰できるといい。ピッツバーグ近郊に住むH家は、「こりゃーエキサイティングだね!」と言ってくれた。

悲しいのは、この町で作った友達と遠くなってしまうことだ。特に、81歳の友、メリーさんと離れるのは辛いことになるだろう。

時間の制約

今日はNPのティーナ(仮名)が体調不良でお休みだった。それでオフィスマネジャーたちは、何人かの患者さんには予約の変更をお願いしてくれた。(実際何人そうしたのかはよく知らない。)自分は21人の患者さんを診察した。

21人の内容は、年次健診、性感染症スクリーニングのみ、避妊法の相談のみ、などいろいろ。私にとっては、20以上はかなり目いっぱいである。

悲しいのは、午前中11人診た時点で、「何か今日は調子悪いの?」みたいなことをオフィスマネジャーに言われたことである。診た人数と内容以上に、こういう一言で一気に疲れを感じる。ま、「あと何人待ってるわよ!!!」と言われるよりはましだったか。

説明するのも面倒くさいし、お昼ご飯がわりにせめてクラッカーだけでも食べておこうとおもっていた時だったので(交感神経が亢進しているからぜんぜんお腹はすいてないんだけど)、「今日はいろいろ盛りだくさんな患者さんが多くてねー。」、とシンプルに答えておいた。実際ほんまやし。何も問題ないという患者さんが極めて少ない。私も少しは学習しているから、患者さんの訴えるあれもこれもに対応するのではなく、「今日はこれ、次回はそっちについて話しましょう。」、というように内容をしぼるようにしてはいる。

7時に(月曜日は7時に閉まる)にスタッフが帰ってから、薬局への電話とかをまたやって、帰るころにはもうすっかり暗くなってしまった。来週からは、月曜日だけは車で通勤しよう、と誓った次第。

結局開けることのなかった弁当箱(昼ごはん)を、1人でアパートで開けるのはさみしいので、メリーさんの家によって、おしゃべりしながら食べてきた。メリーさんと話すと、とっても気持ちが落ちついて、心がお家モードになれる。

Change of Status

アメリカの大学や大学院を卒業した留学生に対して、Optional Practical Training という制度が与えられています。身分は学生ビザのままで、自分の専門分野に直結した仕事への就労が認められるのです。(だからマクドナルドでバイトしたりするのはだめよ。)期間は1年間。私はこの制度を利用してNPとして就職することができました。

会社と交渉し、H1Bビザという就労ビザに切り替える手続きを行い、F-1ビザからH1Bへの変更(Change of Status)が認められました。(と書くと、2行にもならないですが、この作業には膨大な時間と手間とお金がかかっとります。)H1Bの手続きに関しては、また後日書きたいとおもいます。

実際H1Bに切り替わるのは10月1日です。アメリカ国内にいる限りは、とくに何もしなくていいのですが、一旦国外に出ると、アメリカに再入国する時点で、新しいビザのスタンプをパスポートに押してもらっている必要があります。そうでないと、再入国できません。

会社が雇っている弁護士の指示で、ビザスタンプをもらいにカナダのトロントにあるアメリカ領事館に出かける予定でした。ところが、領事館での面接予約の枠がぜ~~~~~んぜん空いていなくて、予約がとれません。3週間くらい毎日一日何回もオンラインで確認するのですが、だめ。領事館に電話をしたところ、「朝7時から夜10時までの間に40回ほどランダムにチェックすると、きっと予約枠が見つかるから頑張って。タイマーをかけて、10分から15分ごとに確認するといいですよ。」といわれ、果敢に挑戦しましたが、ぜんぜんだめ。

それで、日本のアメリカ領事館で手続きをすることになりました。日本の領事館は、予約枠が結構空いています。11月にある学会で話をするように頼まれているので、それにあわせて帰国し、ビザの手続きをしてくる予定です。

わが組織の1年目のNPは有給休暇が10日で、11月時点では8日までしか利用できないのですが、先月とまとまんが来米したときにそのうちの2日を使っているので、有給休暇として使えるのは6日のみ。それと土日を足しても、往復の移動と、ビザ手続き、ビザ待ち、学会参加、自分ととまとまんの実家訪問をぜんぶ達成するにはちょっと日が足りない。減給にはなるけど、休みを追加でもらうつもりです。ビザがなきゃ働けないのは、会社側も理解しているので、協力してくれるはず。

2009年9月13日日曜日

写真を載せました

9月6日の「ひさしぶりのアトランタ!」以降の記事に、今写真をのっけたので、よかったらご覧ください。

リハビリの週末

とまとまんが帰り、アトランタの旅も終わり、ふつーの週末にもどった。

・とまとまんの電話で起きた
・ファーマーズマーケットで買い物(もうきゅうりが売ってなくて残念。)

・料理(まとめていっぱい。作っておけば、あとは食べるだけ。うっしっし。にんじんの葉がおいしそうに見えたので、炒めてみたが、これは失敗。)
・洗車&ワックスがけ(ほんまは とまとまんが来る前にしておくはずだったんだけどねー)
・Goodwillで秋服を調達(珍しく、ワンピースを買ってみた。あとはブラウス、タートルネックのシャツ。白衣の中に着るので、なるべく明るい色のを。)
・とまとまんを起こした
・Hさん、Eさんに電話

まだまだTo do list はいっぱいだけど、今日はこれまで。明日は掃除から~~ 読みかけの新聞もたまっちゃってる。それよりもプレゼンテーションの準備が問題だ。

2009年9月12日土曜日

人数のプレッシャー

今日は22人の患者さんを担当した。この人数はまだわたしにはキツキツである。持っていっていた弁当を広げる間なく、ピーナッツバターをはさんだクラッカーを食べるのが精一杯だった。4時にスタッフが帰ってからどぉーーーっと疲れた。それからやっと弁当を食べて、残っていた細かい仕事を片付けていった。

異常検査結果に関して患者さんに連絡しないといけないのだが、それら患者さんのカルテが山になっている。その山の一部しか今日は取り崩せなかった。クラミジアの治療など、急ぐことは頑張ってやるが、子宮頸がん検査結果の対応として、コルポスコピー(子宮頚部を観察するための専用顕微鏡)の必要性について患者さんにする電話などは、あえて金曜日の夕方に根詰めてやることじゃないので、月曜日に回した。というのも、私がかけた電話に患者さんがすぐ出てくれたときはいいんだけど、留守電に伝言を残す羽目になると、患者さんに月曜日の11時まで不要な不安を抱かせることになるから。(たとえ留守電に伝言を残さなくても、携帯電話だと着信履歴が残るので、下手するとそれだけでも患者さんの不安をあおる。)

オフィスマネジャーにとっては、「何人」という実数が「成績」として大事なんだろうが、NPにとっては、異常検査結果を患者さんに電話で報告したり、専門医へ電話して紹介先を確保したり、年次検診の前にピルを使い切ってしまうという患者さんのために追加のピルを薬局に電話でオーダーしたり、そのほかもろもろ こまかーい仕事がいっぱいある。診察だけに勤務時間を目いっぱい使ってしまうと、それら細かい仕事が進まないので、たまってしまう。

この手の話題は前にも何度か書いた気がするが、また書いてしまった。

2009年9月10日木曜日

天使のプレゼント

職場では、誕生日の人のためにケーキを買ってきて、それをみんなで食べるのが慣わしになっている。幸いなことに、オフィスマネジャーは私の誕生日をパソコ ンのカレンダーに入力するのを忘れていた → 誰も今日がわたしの誕生日だと気づかず → なので、そのまま静かに一日を過ごした。アイシングいっぱいの ケーキはとても苦手なのよ。

50歳違いの友人、メリーさんが、天使の飾り物と、カードをわたしの誕生祝いにくれた。カードには、「あんたが友達で私はラッキーだよ。ニキ(メリーさんがわたしを呼ぶ名前)に初めて会った日のことを、わたしは忘れやしないよ。3フィートの雪の中で、靴もはかずに(ビーチサンダルだった!)立ってたね。ラヴ&お祈り、メリーより」と書いてあった。初めての大雪の日に、意図せず自分で自分をアパートからロックアウトしてしまったときに、電話を貸して助けてくれたのがメリーさんだった。


天使といえば、メリーさんがくれた聖アントニーのカードを、車に入れている。旅・交通の安全を守ってくれる聖人らしい。おかげであちこち行く出張などの足も、守られている。

メリーさんのほかにも、ブログで、Facebookで、メールで、家族・友達からいっぱい祝ってもらって、ケーキなくとも私は幸せです。

2009年9月9日水曜日

31歳の誕生日

出勤前のとまとまんに、「お誕生日おめでとう。」と言われた。まだ9月9日のつもりだったけど、日本では早くも9月10日。日本時間の12時42分生まれなので、やっぱり日本時間で祝うべき? 

夜9時を回ったばかりだが、ただいまものすごい睡魔に襲われている。今日はもう寝ちゃおう。

明日は、今日残してきた大量の検査結果のフォローアップが待っている。がむばろお。

2009年9月8日火曜日

安物買いの、時間失い

ピッツバーグ在住の日本人向けのメーリングリストで、引越セールのお知らせが先日あった。気になる品々がいろいろあって、すぐ返信したのだが、あいにくすぐに売れてしまったようで、希望のリストのうちのごく一部だけが買えることになった。購入希望のメールが殺到していたようなので、買うことを辞退しても大丈夫だったろうと今になると思えるのだが、結局キャンセルしなかったので、今日その品々を取りに行った。

ピッツバーグまでは大体1時間なのだが、高速道路を降りてから目的地まで予想以上に時間がかかり、結局なんと往復3時間の旅をしてしまった。ガソリン代と時間を考えると、完全にバカである。もし当初の希望通りに、掃除機や寝具をも手に入れていたら、まだ話はすこし違ったかもしれんが。

手に入れたものは、お椀3つ、調理道具のセット(包丁4本、包丁とぎ、計量カップ&スプーンのセット、調理用はさみ、缶きり、ピーラー)、時計、3つ穴パンチ、である。

書くのも恥ずかしいが、今後の自分への戒めとして書いた。

行き帰りの車の中は、FMラジオWQED89.3でクラシックを聞きまくり(家だとこの局は入らない)、木々の紅葉を愛でた。気分転換になったような、ただドライブで疲れたような、フクザツな気持ち。 再来週のプレゼンテーションの準備、やるべき課題がたくさんあるのにねー。

とまれかくまれ、手に入れた品々は大切に使おう。
ちなみに、WQED89.3 は、電波がとどかなくても、インターネットでなら聞ける。
http://www.wqed.org/fm/listen.php

2009年9月7日月曜日

アトランタの旅 最終日

昨夜はYさんとサウンド・オブ・ミュージックをTVでみて、1時過ぎまで話をして、さらにヨガをして、やっと寝た。夜更かしした割には、今朝もさわやかに目覚めた。朝ごはんの後、エモリーの池の周りを散歩した。暑くなく寒くなく、さわやかだった。さわやかなのは空気と景色だけじゃなくて、すれ違う人もとてもさわやかだった。(今私が住んでいる町の人は、公園ですれ違っても挨拶ところかニコリと笑顔を見せる人すらも少ない。北部だから??) ここを以前はよく歩いたのだ。バクハツ寸前の頭でね。むちゃくちゃ懐かしかった。今日はカナディアングースにもリスにも出会えず、残念。

次にバングラデシュ人の友人、Rさんの家を訪ねた。一緒にいったYさんと私に、いつものように紅茶と軽食でもてなしてくれた。池の周りの散歩と同じように、Rさんもわたしの在学中、心身の安定を大いに支えてくれた。

Labor Day のセールをやっているというので、YさんとLenox Mall にも出向いた。ここで、トマト柄の陶器の入れ物を見つけ、Yさんも私もひとめぼれしてしまい、各自2個購入した。蓋つきで、おかずを冷蔵庫で保存するのにちょうどいい。Lenox Mall まで自転車で行った日を思い出す。当時、モールは精神的にものすご~く遠いところだったなぁ。

帰りの飛行機は遅れることなく飛んでくれた。私の車はちゃんと駐車場でおとなしく待っていてくれた。

Yさんがプレゼントしてくれたサツマイモ(こっちで普通に売られているものとは違って、日本のみたいな)とゴーヤを早速使って味噌汁と炒め物を夕飯に食べた。余った炒め物は、早速トマト柄の容器に移しかえて、冷蔵庫にしまった。

先週から私の住んでいるあたりでは葉っぱの色が変わりだして、「まともな夏がなかったというのに、もう秋かい。。」と少なからず落ち込んでいたけど、アトランタでも葉っぱの色は変わってきていたので、この件に関してはあきらめがついた。けど一方で、アトランタでは百日紅がまだあちこち残っていたし、気温は90度(32℃)を超えてたし、まだまだ半袖で過ごせそうでうらやましい。

Yさんには、駅でのお迎えに始まって、秋刀魚定食、
快適なベッド、さわやかな朝ごはん、あちこちへのドライブ(私の用事のため)、おいしいお茶にチョコレート、庄やの予約から、お土産のさつまいも・ゴーヤ・Whole Foodsのバッグからフライパン(日本に帰国したNさんが残していってくれた)にいたるまで(全部は書ききれず)、何から何まで世話になった。ありがとう!!! Yさんの優しさにたくさん触れた。

いっぱい書いたけど、ともかく週末の充電を生かして、明日からまたがんばろう。

2009年9月6日日曜日

ホームカミング

今朝はYさんと日本人教会に行った。懐かしい人たちにたくさん会えた。牧師先生夫妻はじめとして、すっかりご無沙汰していたので、ペンシルバニアに行ってからの様子を報告できてよかった。

教会のお昼ご飯。

夕方はエモリーの先生の一人、Lさんの家に行った。ヘルスアセスメントの授業以来、いろんな場面でお世話になった先生。

帰る場所、懐かしいひとに会える場所があるということを、今日はものすごく幸せに思った。

庄や でごはん



(食べるのに夢中だったので、料理の写真はこれだけ。)

アトランタに最近できたという「庄や」という居酒屋に、日本人5人+アメリカ人1人で行ってきた。料理よし、お店の雰囲気よし、サービスよし、で素晴らしかった。みんな大変満足。6人だったので、かなり注文したけどその割りに安くすんだ。

料理もさることながら、PhDのコースで頑張っている3人、MPH2年目の人、MPH1年目の人、それぞれの活躍ぶりを聞いて、すごく励まされた。みんなとてもサポーティブな人たちだ。エモリーの日本人は多くないけど、自分はいい友達に恵まれて幸せだった(いまも幸せ)とおもう。

庄や ホームページ
http://www.shoyaatlanta.com

Eさんの結婚式ー バハーイ教スタイル


(結婚式から持ち帰った花。)

土曜日、エモリーの友達、Eさんの結婚式がバハーイ教の教会で開かれた。とてもシンプルな式。舞台のうえに、新郎新婦プラス8人の人が並んで座って、その8人の人がバハーイ教の聖典か何かからの文章を順番に読み上げ、最後に新郎新婦が指輪を交換してキスをして、大体20分で終了。

つづく披露宴は教会のとなりのフェローシップホールで開かれた。とってもアットホーム。おいしい地中海料理のケイタリングサービス。西アフリカ伝統の太鼓4人の演奏と、それにあわせた女性9人のダンスの披露があった。最後はみんなも参加して、とても盛り上がった。太鼓とダンスの写真撮影は不可だったのが残念だったけれど、しょうがない。

花嫁のEさんは、アトランタでファミリーNPかつMPH(公衆衛生学修士)として活躍している。こんどはゆっくり彼女の話を聞きに来たい。

MoultrieでのService learningのときに一緒だったRさんも来ていた。ニューヨークでナースとして働きつつ、公衆衛生の専門知識を生かす仕事を探しているという。WHOの仕事を最近した、といっていた。

ひさしぶりのアトランタ!!!

金曜日、家から1時間半離れたオフィスに出張。早起きしんどかったー。暗かった。仕事のあと、今度は2時間かけてピッツバーグ空港へ。そこからアトランタへ飛びました。12月末にペンシルバニアに車で引っ越して以来、ひさしぶりのアトランタ!!エモリーの友達、Eさんの結婚式に出るのが今回の旅のメインの目的。

空港からMARTAでリンドバーグ駅へ。ひさしぶりにブリーズカード(MARTA版Suica)使った。まだ持ってたの。しかもあと15回分のアカウントが残ってた。

YさんとKさんが迎えに来てくれた。Yさんはサンマを焼き(大根おろしつき)、浅漬けもつくり、すばらしい夕飯やった。


興奮したまま、なんとか眠りについた。以上、金曜日のほうこく。

2009年9月3日木曜日

歯周治療専門医にかかる

きょうの日記は私の歯と歯茎のこまか~い話なので、口腔のリアルな話が苦手な方はどうぞご遠慮ください。ちなみにわが夫、とまとまんは、こういう医歯学系の話を逐一されるのを嫌がります。でも私は話したがり!(笑)

7月の終わりに歯科検診を受けた際、下の段の前歯2本が微妙に少しずつ前に突出してきていることを伝えた。ここ1年くらいでゆっくりと、でも確実に歯が動いてきているのだ。X線撮影の結果、歯茎に埋もれている歯の根っこの長さが、この前歯2本の部分だけ妙に短くなっている様子が発見された。歯のぐらつきも指摘された。で、歯周治療専門医を紹介するから、そこでよくみてもらうように、と いわれた。

今日仕事のあとで行ってきた。なんでまた車で40分もかかるところに行かないかんのや、とブツブツつぶやきながら車を運転してたのだけど、行ってみたら歯科医 Dr C もスタッフもむちゃよかった。(それか、アトランタでの経験が最悪すぎて、それ以降に出会う歯科はみんなすばらしく見えるのかもしれない。アトランタの経験はいまだに心の傷だ。)

歯科医は丁寧に病歴・歯科歴をとってから、じっくり診察してくれた。全体で35~40分くらい。しめて90ドル。初回は全額自己負担して、あとで保険会社がカバーしてくれた分だけ返金されるらしい。

歯のぐらつき、歯の移動、それから歯肉の後退(歯肉の厚さ&高さが減って、歯の根元が見えてきている状況)はすべて歯軋りによるところが大きいでしょうとのことだ。歯肉の後退は、日本の歯医者でもたびたび指摘されていて、あんたの歯茎はやわらかくて弱い、といわれていたが、おなじことを今日も言われた。ぶあつく強靭な歯茎の人はどんなハミガキを使用がしまいがへっちゃららしいが、私のような歯茎の持ち主は歯軋りやハミガキの仕方の影響をうけやすいらしい。一方歯の根っこが本当に短くなっているのかどうかは不明だそうだ。これに関してはX線で経過を追いたいといっていた。

Dr C は私がアトランタでかかっていた歯医者からX線とカルテのコピーを取り寄せて、当時の様子を確認したいそうだ。そして私がDr Cに会うときには歯周ポケットが深めになっているところを中心に徹底的にクリーニングをすると。その上で、歯茎の特に弱い部分に、自己組織の移植をすることを検討したい、と。移植とはまた大げさな! とおもったが、結構行われているらしい。私の場合、ヨワヨワシイ歯茎の性質上、市販されている移植片を使うよりも、自己組織を使うほうがいいらしい。移植がほんまに必要なら、私としても自己組織を使うほうがまだ気分がよろしい。

すでに動いてしまった歯を再び整列させたいならば、移植からすっかり回復した時点で歯列矯正専門医にかかりなさい、と言われた。見た目の美しさは気にしないとしても、噛み合わせの機能を改善させるという意味でも、再矯正(前に10代のときにしている)は検討したほうがいいそうだ。しかし歯茎の弱点の問題を解決しないで矯正だけを始めてしまうと、かえって状況をめちゃくちゃにしてしまう、とも言われた。

当初の予想よりもえらい大掛かりなことになってきた。私としては、歯の移動がゆっくりながらも決して止まらずに進行しているのがとても心配だ。もし30、もうすぐ31歳の今のうちに何か手を打って 先々のトラブルが予防できるのなら、今が頑張りどころ(フンパツどころ?)なのかなと思う。専門医の進めに盲目的にしたがうのもどうかと思うが、この世界の知識がないばかりに、勧めを信じるほかないかも。

2009年9月2日水曜日

職業の聞き方

患者さんに職業を尋ねるとき、今までは "What line of work are you in?" とか、"What do you do for living?" という聞き方をしていた。だけど、この聞き方だと私の予想以上に "Nothing!" という返答が多くて、疲れてきた。つまり、現在無職、もしくは慢性的に無職の人が少なからずいるのだ。ここの地域柄と今の経済状況の両方の影響があるとおもう。

で、質問を変えてみた。今は "What's your typical day like?" などと言っている。そうすると、仕事をしているか否かに限らず、なんらかの答えが得られる。私が知りたいのは、単に職業の「名称」じゃなくて、どういった性質の仕事や活動をしているのか(していないのか)ということーーー例えば専門職なのか単純作業なのか、体を動かす仕事かそれとも座りっぱなし・立ちっぱなしの仕事か、昼間の仕事か夜の仕事か、など。患者さんの生活のリズム、社会的地位、身体活動の程度、などさまざまな要素が患者さんの返答に含まれてくることになる。誇りを持って仕事をしている人や、目標に向かって頑張っている学生さんの話はとても興味そそられる。では無職の人の話はつまらないかというと、決してそうではない。おなじ無職でも、一日の過ごし方には大きなバリエーションがある。レイオフにあい、今必死に就職活動中の人もいれば、いままでもこれからも仕事を探す予定もない人もいる。短い会話のなかだけど、いろんな暮らしぶりの一面があらわれる。

typical day の内容で聞いたことは、単に私にとって興味ぶかいだけでなく、その後の話の展開にとても役立つ。ちょっと質問の仕方を変えるだけで、返ってくる答えに思いがけず変化がみられて、ちょっとひとり悦に入っている。よかったらお試しを。

2009年9月1日火曜日

ビタミンD欠乏症の診断受ける(涙)

7月に行った婦人科検診の際に、血液検査で血中ビタミンDをチェックするように言われた。8月中旬の内科検診を待って(結局内科では何の検査もオーダーされなかったんだけど)、近くの病院の検査室に出向き、採血してもらった。

結果、血中のビタミンD、正確には25(OH)Dレベルが30ng/ml ないといけないところ、私は25しかなかったそうな。そんなわけで、医師からビタミンDが処方された。本当は先週このことでクリニックから電話を受けたのだが、とまとまんが滞在中は薬局に行くのは極めて面倒くさかったので、先延ばしにしていた。昨日の夕方やっと薬局に行った。先延ばしにしたのは、単にめんどくさかったこと以外に、ビタミン剤やカルシウム+ビタミンD製剤を飲んでいたのにもかかわらずビタミンD欠乏症といわれちゃったんで、それをなかなか受け入れがたかった、というのもある。

で、薬局にいざ行ってみると、クリニックから電話で処方箋が口頭で伝えられいるはずが、薬局の人は「あなたの情報はここにはありませんねー」とのたまう。薬局側からクリニックに翌朝(今朝)電話を入れて確認してくれる、ということだったが、なんだかちょっと心配なので、今日の午後薬局に電話した。そしたら案の定、「いや、call-in(クリニックから電話で入る処方箋) は来てませんよ。」としら~と言う。「あんたがたがクリニックに確認する言ってたやないかー!」と一応言ってみたものの、戦うのは疲れるので、すぐ電話を切って、クリニックに再度call-in してもらうように電話で頼んだ。

仕事のあと薬局に行くと、またも連絡はきてない、とのたまう。それからおもむろに薬剤師が留守電のメッセージを確認しだして、そのなかにわたしの情報を確認するまで延々待たされた。で、さらに「準備するまでにあと15分ね。」と言われた。そのころには薬局の中をグルグル歩くのにも飽きていたので、後で取りに来ます、と言い残して家に帰った。

これまで、なぜ薬局にドライブスルーがあるのか全く理解できなかったけど(単なる怠慢と思っていた)、今日やっとわかった。お客さんが車に乗ったままで、処方箋お店の人に渡す。すると「1時間かかります」などと返答されるので、お客は「わかったわ~」とさわやかに言ってさっと立ち去るのだった。1時間なりもっと後に薬を取りに来れば(このときもドライブスルーできる)、待たなくてすむわけ。日本みたいに医療機関から処方箋をファックスするやり方は見たことないが、オンラインでやる方法はどうもあるらしい。(でもよく知らない)

1.25g(40000IU)を毎週1錠、計4錠、そのあと2週間に1錠を計2錠、そのあとOTCのビタミンDを1000IU毎日摂れとのこと。今日渡されたのは最初の4錠のみ。15分待って、たった4錠の入ったボトルを渡されてイライラをバクハツさせる前に、一旦家に帰って正解だった。1ヶ月後に追加(refill)をしに行くことになる。

家のポストには、保険会社から今回の血液検査に関する会計報告が来ていた。病院側が保険会社に請求したのが100.50ドル。そこから保険会社の負担額とかを除いて、病院側が私に請求されるかもしれない(たぶんされるだろう)額が65.09ドルだそうである。1項目しか調べない血液検査で このお値段はびっくりだー。処方された分のビタミンDを飲み終わったら、つまり2ヶ月後に再び血液検査でビタミンDレベルを調べるように言われている。

きょうはいろんな意味でお勉強になった1日だった。疲れたけど、どうしても書きたかったので、つい書いてしまった。はよ寝ないと。

とまとまん帰宅

おかげさまで、とまとまんは日本時間の9月1日の晩に家に着きました。私は午前11時ごろ職場で彼の「着いた」旨のメールを読んで、ほーっとしました。

日本で子宮頸がんワクチン承認される

ビッグニュースです。子宮頸がん予防のためのワクチンが、8月31日の厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会というところで承認されました。実際に売り出されるまでには、まだ何ステップかあるようですが、この秋もしくは年内にも日本で使われる見込み。
http://www.47news.jp/CN/200908/CN2009083101000971.html
http://excite.co.jp/News/society/20090901/Cabrain_24031.html