2009年7月24日金曜日

障害のある患者さんと月経

知的障害や身体障害のある患者さんがときどきみえる。障害のある患者さんにとって、しばしば毎月の月経はやっかいだ。患者さん本人が自分で月経の手当て(ナプキン、タンポン)ができるときはよいのだが、月経が理解できなくて混乱したり、手当てに失敗して服を汚したりで、本人と周囲のサポート役との両方にストレスをきたすようだ。

患者さんと介護者のリクエストにより、経口避妊薬(ピル)を使うことがある。ピルを使うことで、出血量が減り、出血する日数も短縮される傾向がある。月経痛も軽くなることが多い。これら「避妊」以外のピルの副効用を活用するわけだ。

Seasonale, Seasonique, Lybrel といった、extended cycle pills (84日間ピルを飲み、7日間プラセボを飲むパターン、あるいは365日ピルを飲むパターンなど)だと年間の出血日数もぐっと減らせるので、それらを希望されることもよくある。毎月出血に対応するよりも、3ヶ月に1度のほうがずっと楽だから。(破綻出血という少量の出血が不定期に起こることはあるが。)

Seasonale, Seasonique, Lybrel はいずれもブランドなので、実際処方するときは1パック28錠のジェネリック薬で代用して、プラセボをすっとばして使ってもらったりもする。(患者さんの薬代を節約するため、もしくは保険がカバーしてくれる薬を使うため。)

障害がある人にもない人にも、ピルをはじめとする避妊薬は、月経とうまくつきあっていく上での有効な味方になることが多い。

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