2009年6月8日月曜日

仕事・残業考

月曜日は11時から仕事なので、朝運動するようにしている。9時過ぎ、プールから帰ってくると、職場のマネジャーから携帯に留守電が入っていた。折り返し電話すると、今日はAオフィスに行ってくれとのこと。急いで準備して、50分ほど離れたAオフィスに車を走らせた。AオフィスのNPが家族の看病のために先週末から休んでいて、それで私がピンチヒッターに呼ばれたのだ。

たまっていた検査結果を整理し、患者さんの診察をした。診察した人数こそそんなに多かったというわけではないのだが、移動&慣れない(前に3度ほど来たけど)場所での仕事で、帰宅するとどーっと疲れを感じる。

しかし、とまとまん(夫)の仕事量と比べたら、私のなどおそらく比較にもならない。

とまとまんはこのところ、帰宅がとにかく遅い。昨夜は12時ごろだったらしい。それからやっと晩ご飯。柿の種で空腹をしのぎながら仕事に励んでいた彼の姿を思い浮かべると、彼の会社が本当に憎たらしい。残業が常態化していて、ナースの勤務でいえば「日勤+準夜勤の連続勤務」みたいな体制がふつうになっている。恐ろしい環境だ。夕飯がぱっと食べられる場所があればまだいいが、食べに行けない(すぐそばには食べられるところがないので、食べに出るくらいだったら少しでも先に仕事を片付けたいとのこと)から、昼食後も連続で10~12時間働く計算になる。仕事がまずありきで、人手が十分あるかとか、どのくらい残業が必要か、といった考慮なしに、ひたすら仕事の山を追わせる とまとまんの上司にバシッと一発食らわせたい。

いつも私のことを応援してくれているとまとまん。私も彼のことを応援しているが、最近は「今日も1日頑張ってね!」というよりも、「無理したらあかんで。」とか「しんどいときは休んでいいねんで。早退していいねんで。」と言わざるを得ない。とまとまんも好きで残業しているわけでないと知っているから、「なるべく はよ帰りや。」と言うのは余計なプレッシャーをかけるだけだと思いつつ、つい言ってしまう。「定時」なんて全く無意味で、夜7時台の帰宅なら早いほう、仕事が終わらなければ、土日に出勤してでも間に合わすーーーどんなに高い使命感をもって働くエンジニアだとしても、睡眠・栄養・自分らしくすごす時間を十分とらずに心身を維持するのには限界がある。いやむしろ、いい仕事をするべく、睡眠も栄養も自分の時間もちゃんと取らないかんのに。

ウィークデイの疲れから回復するどころか、週末の間もさらに働いて、さっそく月曜から帰宅は12時なんて、どう考えてもおかしい。おかしいと本人も思いつつ、それをこなしていかないといけない立場だという。「とまんとまんの健康より大事な仕事はないよ!!」と私が叫んだところで彼の仕事量が減るわけでもない。むなしい。

私の怒りともどかしさは、一体どこに向けたらいいのか。会社に対する怒りなのに、ついとまとまんに対してガミガミ言ってしまうので、自己嫌悪に陥る。猛烈会社員+専業主婦というカップルだったら、夫の帰宅時、お疲れさまと優しく迎え入れるのだろうか。そして朝はさわやかに出社を見送るのだろうか。とまとまんや私の友人で、就職してから心身を壊した人は少なくない。からだや心がSOSを挙げるに十分な状況があったのだと思う。もう少し、もう少しの辛抱だ、と頑張って、ついに閾値を越えてしまったのではないかと思う。すでに目いっぱい頑張っている人に、頑張ってとは言えない。言いたくない。バーンアウトへの道にアクセルを踏んでしまうように思うから。

とまとまんは mission と passion を強く感じて今の仕事を選んだ。彼がとてもやりがいを感じる仕事だ。でも今の仕事量は彼をこき使いすぎていると思う。好きな仕事だったら何でも耐えられるというものではない。日本の会社(とひっくるめて言うのはよくないと思うが)は、滅多なことでもない限り社員がやめないことを前提に、社員を奴隷のように使ってはいまいか? 

1万キロ以上離れていると、お茶いっぱい入れることも、肩ひとつ揉むこともできない。私に出来ることは、モーニングコール、話を聞くこと(なるべくnon-judgementalに。とまとまんと違って、私はつい口を挟むからいかん)、頑張る以外の選択肢もあることを示すこと(休むの歓迎、やめてもOK。倒れるほど頑張らないで。)、そして、少しおおげさに聞こえるかもしれないが、どこで働いても食べていけるように、自分をmarketable にしていくことか。つべこべいわず、Aオフィスだろうが、ピッツバーグのオフィスだろうが、声がかかれば 世界中どこでもささっと参上して働かなね。そうそう、今の小失敗も大失敗も、将来の本のいいネタになるんだった。みなさん、出版のアカツキにはぜひ本を買ってくださいね。(笑) 笑いごとでなく、とまとまんの体・心・たましいを 私は心配しています。

1 件のコメント:

  1. 職場の組合はだまっているのかな??相談できて、使えるといいね。

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