2009年1月22日木曜日

男性が行きやすいクリニックをめざして

わたしが勤めているクリニックは、産婦人科的内容がメインなので、患者さんの多くは女性なのだが、性感染症の検査と治療は男性も受け付けている。毎日1~4人くらい、男性の患者さんがある。

3つある診察室のうち1つは、なるべく男性にとって居心地のいい空間にしようと、壁紙の色からして、工夫を凝らしている。このあたりの地域は、フットボールのピッツバーグ・スティーラーズのファンがむちゃくちゃ多いところ。(男性に限らず、女性も結構熱狂的だ。)というわけで、壁にはスティーラーズの「テリブル・タオル」というタオルほか、スティーラーグッズをいくつか張っている。写真のタオルは、年末にアトランタから引っ越してきたときに、H家からもらったもの。これを振り回して、しっかりスティーラーズを応援するように、と。

性感染症の検査や治療のみの目的で受診する患者さんは、州政府プログラムによって費用がカバーされるので、無料。

「自分はなんともないんだけど、ワイフ(または彼女)がクラミジア(or 淋菌)感染症にかかってたって言うんで来ました。」、という患者さんもあるし、「安心のために、たまにはチェックしておきたいんだ。」という方もある。

検査項目は、クラミジア、淋菌、梅毒、HIV の4つ。クラミジアと淋菌は尿のサンプルで、梅毒とHIV は血液のサンプルで調べる。問診の後、外性器の簡単な診察もする。ここで睾丸の自己検診の話を必ず取り入れる。睾丸がん(=精巣がん)は、乳がんと同じく、自己検診が早期発見のために大事だから。性感染症のリスクをより減らすにはどうしたらいいか、というトークも忘れない。

検査の結果は1週間で出る。 HIV以外の3つの検査の結果は、陽性だった場合のみ、患者さんに電話で報告する。HIV の結果は、陽性・陰性にかかわらず、患者ご本人に直接伝える(電話は不可)ということになっているので、1週間後以降に患者さんが来られたときに伝える。

パートナーがクラミジアもしくは淋菌感染症になっていた、と報告する患者さんには、検査結果を待たずに、その日のうちに治療を開始する。

スティーラーズや、テリブルタオルについて、興味のある方は、Wikipediaに次のような記事があったのでどうぞ。(日本語)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%83%E3%83%84%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%BA

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