2009年1月16日金曜日

セーフティーネット考

写真: 雨どいの周りに氷の柱がくっついている。

健康保険に入っていない患者さんの場合、収入と家族の人数に応じて、受診や処方薬の費用が援助される種々のプランがある。

収入が全くなかったり、わずかだったりすると、自己負担がほとんどなしになるのだが、収入が基準ラインを超えてしまうと、実際にかかった費用の何割かが自己負担になる。

低収入ながら一生懸命働いている患者さんが、自己負担額の支払いに苦労している一方、無職で公的扶助を受けている患者さんは、お金の心配なく受診している。

セーフティーネットとしての各種援助は大事だとおもう。だけど、それに甘んじて、サービスを受けるばかりの生活に長年どっぷり使っているように見えなくもない患者さんにも出会う。複雑な気持ちになる。

3 件のコメント:

  1. 日本でも同じようなことがあるよね。本当に生活補助が必要な人が受けられない人がいるなかで、この前の北海道の事件でもあったように自治体をだます(おどす)人とかいるしね。身体障害者を装う人がたくさんいるみたいだし。
    まじめに働いて税金を払っている人からすると腹立たしいよね。

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  2. 書こうと思ったら、ironikaさんが書いていました。
    日本でも、同じ様なことが起こっています。一人暮らしのsafety netである筈の生活保護を貰えず「◯◯が食べたい」と書き残して亡くなったのです。
    小さな政府、構造改革、自己責任を言い募る中で、社会保障費の削減しなければならない経済基盤の弱い地方自治体で起こりました。
    年金保険料や国民保険料の納付率を上げるために基礎になる給料を低く見せかけたり、健康保険証を発行しなかったりということが起こっています。

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  3. ironika さん、匿名さん、
    悲しい現実は、洋の東西を問わず、あるようですね。
    人間病気になったり、障害を持つこともあるけれど、そのときその時の自分に与えられた能力を使って、人のために働く(尽くすといったほうがいいか)ーーそうやってまっとうに誠実に生きることがかっこいいんだ、うれしいんだ、と思える社会でありたい。そういう中では、たとえ体が全く動かなくても、存在することだけで意義があります。それは「ズル」をして生きるのとは違います。 うまく書けません。

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